■前回は経験から音鳴りを事前に確認したかったんで、一番ノリで黄色に入りじっくり1時間近くサウンドチェック。Robert Owens/I'll be your friendとかAphrohead/In the dark we liveなどなど、普段Yellowで聴きたかったネタを1時間近くかけまくる。一番手のDJの特権す。
In the dark we live(Bush盤の方)かけてたら、5,6年前の黄色アニバーサリーでFrancois Kのミラクルミックス(Hi-tech Jazzのウワモノを残しながら、Bush特有のにじんだテクノキックがうっすら混じってきてシンセリフの瞬間フロア爆発!)を思い出す。
余談だけど、自分が知る範囲では、あの頃黄色でやってるFKが一番光ってた。NYのBody&Soulも何度か逝ったけど、黄色の方が全然良かった。デジタル化して一回落ち込んだけど、また凄いスピードで進化してるっぽいんで、早くあの地点を通過して欲しいす。
オーガナイザーの山口さんと「こんな楽しく色々かけてたら、お客さん入る頃にはピークタイムになっちゃうね」と言いながらニヤニヤ。前回よりはイメージに近づいたけど、まだ映える音と映えない音ってのがあって発見がある。
■時間通りパーティーが始まってからは、誰もいないフロアをノイズやダブといったヘビーサウンドで暖めることに。今回は黄色のシステムに合わせて鳴りで殺す系のレコードを厳選。
まずは、Space Machine(マゾ山崎)でスタート。ミニマルな展開に入ったあたりからKlusterや浅井慎平のSurf break from Jamaicaをのっけていく。
パンをふられたシンセが四方に飛びまわり、形をとどめない重低音が巨大な獣のようにフロアを駆け巡る。時折、ジャマイカの波がフロアに溢れた轟音を右から左へとさらっていく。3台のタンテが予測不能のハーモニーを織り成し、サウンドがシステムからこぼれ落ちないよう、パンやアイソをいじりながら必死についていく。Francois Kが常にイコライジングしている理由を身をもって知る。addidasの厚めのソールからも低音が染み込んでくる。
ブースからは、暗闇にピンスポットが柔らかく描いた2つの円形が見える。平日のこの時間にしか見ることができないであろう、極限まで絞り込んだシンプルかつ効果的な照明。複雑な展開にあわせて、徐々に円形の色やパターンが変化しながら四方へ散っていき、フロアが照らされる度に漆黒のスピーカーコーン郡がうっすらとこちらを伺ってる。
アイソレーターに軽く両手添えながら、照明とサウンドシステムを堪能していると、宇宙空間をコクピットから覗いてるよう。ハウスDJにとって、至福の光景。
Urei 1620のノブ達は長年放置されたビンの蓋のように所々へこみ、Vestaxのアイソレーターは本来のゴールド塗装がdb表記が見る影もない程剥がれ金属の銀色が剥き出しになっている。レコードスペースに飾られたLarry Levanのポートレートは経年劣化によって下半分が存在せず、後に書かれたであろう「I miss you, FK」というサインだけがハッキリ見える。ブース内の何気ない光景1つ1つに、この箱が歩んできたであろう歴史の重みを感じさせる。
村上龍チックに説明するとこんな感じ。とにかく、このブースからの光景はマヂ撮りたかったす。
あとノイズも良かったけど、ヘビーなダブも気持ち良く鳴ってやした。ここ見てるか知らないけど、Tectonicの重低音はばっちり機能してましたよん>Newtoneインベさん
■30,40分もすると人がゾロゾロと入ってきたので、徐々にハウスへシフト。
Deep Houseを中心に色々かけたけど、Wave MusicのRob Rives(a.k.a Floppy Sound)のマスタリングはやっぱわかってる。空間性のセンスは言わずもがなとしても、家で聴くと物足りなかった低音が、あのクラスのシステムだと箱がハウるギリギリの按配で心地よい。
今回はイコライジングの微調整に注意を払ってみたんだけど、彼の曲だけはフラットで楽に鳴らせやした。Francois Kがお気に入りなのも納得。Wave Musicでハマってるマスタリングは大抵彼が絡んでるはずなんで、気になる人は聴き直してみて下さい。DTM系のアーティストは低音を効かせすぎる嫌いがあるけど、現場と繋がってるアーティストは間違いない。
あとは、PC内で全てやっつけましたみたいな分離の良いテックサウンドも映えてました。今回はかけなかったけど、Danny(Tenagliaの方ね)とかマッチョなトライバルサウンドも気持ち良く鳴るんだろうな。
■同じ箱で重ねてやると、細かい所が見えてきやす。
わかりやすい所で言うと、黄色のタンテにも顔があって3台あるうち右側はピチコンの吸い付きが良いんだけど台のせいか振動に弱い。真ん中はバランスの取れた優等生。左側は振動に強いけど、ピチコンの吸い付きが甘いとか。
箱鳴りに関しても週末と平日じゃ鳴りも違うんで、平日はコンプに頼らず絞り気味でいった方がイケルるとか(盛り上がらないという意味じゃなく、単純な鳴りという意味で)。これは人が多数入ることによって音を吸収したり、建物の質量自体が大きく変わることなどが影響してんでしょうね。
ここまで流動的な要素が絡んでくると、システムってより生き物。
■平日の客層が毎回違うのに驚き。
ラウンジで友人が、逃げられないよう3方からフォーメーションを組まれてナンパされてる。あれがIT系というやつか。速攻帰っていったけど、一生交わることはない人種だろうなw
謎の外人集団が大量に来たりしてて、前回に比べても盛況で普通にパーティーになってやした。
なんでか知らんけど、ダレンエマーソンもお忍びで来てやしたし。メタモから結構時間経つのに、暇なんすね。ライブラリーの誇る生粋のインファイター、サディスティックハニーが速攻話かけてて爆笑。英語喋れないし、たいしてファンでもないはずだけど、何話したんだろ。
■ヘブライくんが塩昆布(通称ヘブ昆)を配ってる。恐るべき軽食センス。。。でも、ヘブ昆が出るのはヤバイ証拠(全くいらないけどw)。柿ぴー(ヘブぴー)の場合もあるので、彼からフロアでモノをもらう時は要注意っす。
■友人に「内臓が飛び出そうで気持ち悪い」と言わしめたKehinさんの独特の世界観や、クリスタルさんの安定感あるプレイも良かったけど、個人的なMVPはChee Shimizuさん。ミックスCDやラウンジでのプレイは耳にしたことあるけど、フロアでがっつり踊るのは恥ずかしながら今回が初。
DJの前に、オーガナイザーの山口さんに紹介してもらったんで、コンセントやケーブルなどピュアオーディオトーク。Cheeさんのオーディオ観は気になってたので、ここぞとばかりに細かい型番とか聞いちゃいやした。すいやせん。
この日のCheeさんは、オールCDでのプレイ。音的にはややレイビーな感じで、Grooveとファンクネスを備えた見事なスペーストリップ感。
DTMオタクが悪ぶってみただけの薄っぺらいサイケデリックサウンド(アイディアがトビ音だけとかファンクネス皆無みたいなトラック)が量産される現状に辟易してたので、あの音には痺れやした。趣味趣向に優劣はないからわからなくても別にいいんだけど、ああいう内容で快楽を感じられない人は、箱で遊ぶのは向いてないと思ふ。
CDなのに安定して鳴ってるなあと思ったら、Bozakを通してPCに録んだ後マスタリングし直してるとか。さらに、一部の曲はサイケやプログレにリズムのっけてフロアトラックにしてるそうな。
最近は、PCでカット&ペーストしてオリジナルよりGrooveも音質悪くなっただけの粗悪エディットも多いけど、こういう意識あるエディットは素晴らしいす。デジタル化って楽だと思われがちだけど、本気でやろうとすると実はめちゃ手間かかる。これは音楽に限らず、他のフィールドでも同じ。
現場のノリやセンスだけでDJできる時代は終わって、色んな意味でスキルが問われる時代に来てんだろうなと感じやした。
普段とは一味違ったセットらしかったんで本人がこの日のプレイどう評価してるのかはわかりませんが、ボクは国内にもあそこまでエッジなDJがいるのかと驚かされやした。Dr. Nishimuraさんがどこかで「Cheeさんは過小評価されてる」みたいな話をしてたけど、まさにっす。下手な外タレよりは、全然上逝ってました。国内ではEMMAさんがブッチぎってると思うけど、対極にいる凄さ。静と動みたいな。
結論としては、「平日にあんな危ない音やっちゃダメ!」ということで。ボクは次の日、午前休しました。。。
P.S.
翌日バッグを整理してたら、ヘブ昆が出てきましたとさ。
■前回は経験から音鳴りを事前に確認したかったんで、一番ノリで黄色に入りじっくり1時間近くサウンドチェック。Robert Owens/I'll be your friendとかAphrohead/In the dark we liveなどなど、普段Yellowで聴きたかったネタを1時間近くかけまくる。一番手のDJの特権す。
In the dark we live(Bush盤の方)かけてたら、5,6年前の黄色アニバーサリーでFrancois Kのミラクルミックス(Hi-tech Jazzのウワモノを残しながら、Bush特有のにじんだテクノキックがうっすら混じってきてシンセリフの瞬間フロア爆発!)を思い出す。
余談だけど、自分が知る範囲では、あの頃黄色でやってるFKが一番光ってた。NYのBody&Soulも何度か逝ったけど、黄色の方が全然良かった。デジタル化して一回落ち込んだけど、また凄いスピードで進化してるっぽいんで、早くあの地点を通過して欲しいす。
オーガナイザーの山口さんと「こんな楽しく色々かけてたら、お客さん入る頃にはピークタイムになっちゃうね」と言いながらニヤニヤ。前回よりはイメージに近づいたけど、まだ映える音と映えない音ってのがあって発見がある。
■時間通りパーティーが始まってからは、誰もいないフロアをノイズやダブといったヘビーサウンドで暖めることに。今回は黄色のシステムに合わせて鳴りで殺す系のレコードを厳選。
まずは、Space Machine(マゾ山崎)でスタート。ミニマルな展開に入ったあたりからKlusterや浅井慎平のSurf break from Jamaicaをのっけていく。
パンをふられたシンセが四方に飛びまわり、形をとどめない重低音が巨大な獣のようにフロアを駆け巡る。時折、ジャマイカの波がフロアに溢れた轟音を右から左へとさらっていく。3台のタンテが予測不能のハーモニーを織り成し、サウンドがシステムからこぼれ落ちないよう、パンやアイソをいじりながら必死についていく。Francois Kが常にイコライジングしている理由を身をもって知る。addidasの厚めのソールからも低音が染み込んでくる。
ブースからは、暗闇にピンスポットが柔らかく描いた2つの円形が見える。平日のこの時間にしか見ることができないであろう、極限まで絞り込んだシンプルかつ効果的な照明。複雑な展開にあわせて、徐々に円形の色やパターンが変化しながら四方へ散っていき、フロアが照らされる度に漆黒のスピーカーコーン郡がうっすらとこちらを伺ってる。
アイソレーターに軽く両手添えながら、照明とサウンドシステムを堪能していると、宇宙空間をコクピットから覗いてるよう。ハウスDJにとって、至福の光景。
Urei 1620のノブ達は長年放置されたビンの蓋のように所々へこみ、Vestaxのアイソレーターは本来のゴールド塗装がdb表記が見る影もない程剥がれ金属の銀色が剥き出しになっている。レコードスペースに飾られたLarry Levanのポートレートは経年劣化によって下半分が存在せず、後に書かれたであろう「I miss you, FK」というサインだけがハッキリ見える。ブース内の何気ない光景1つ1つに、この箱が歩んできたであろう歴史の重みを感じさせる。
村上龍チックに説明するとこんな感じ。とにかく、このブースからの光景はマヂ撮りたかったす。
あとノイズも良かったけど、ヘビーなダブも気持ち良く鳴ってやした。ここ見てるか知らないけど、Tectonicの重低音はばっちり機能してましたよん>Newtoneインベさん
■30,40分もすると人がゾロゾロと入ってきたので、徐々にハウスへシフト。
Deep Houseを中心に色々かけたけど、Wave MusicのRob Rives(a.k.a Floppy Sound)のマスタリングはやっぱわかってる。空間性のセンスは言わずもがなとしても、家で聴くと物足りなかった低音が、あのクラスのシステムだと箱がハウるギリギリの按配で心地よい。
今回はイコライジングの微調整に注意を払ってみたんだけど、彼の曲だけはフラットで楽に鳴らせやした。Francois Kがお気に入りなのも納得。Wave Musicでハマってるマスタリングは大抵彼が絡んでるはずなんで、気になる人は聴き直してみて下さい。DTM系のアーティストは低音を効かせすぎる嫌いがあるけど、現場と繋がってるアーティストは間違いない。
あとは、PC内で全てやっつけましたみたいな分離の良いテックサウンドも映えてました。今回はかけなかったけど、Danny(Tenagliaの方ね)とかマッチョなトライバルサウンドも気持ち良く鳴るんだろうな。
■同じ箱で重ねてやると、細かい所が見えてきやす。
わかりやすい所で言うと、黄色のタンテにも顔があって3台あるうち右側はピチコンの吸い付きが良いんだけど台のせいか振動に弱い。真ん中はバランスの取れた優等生。左側は振動に強いけど、ピチコンの吸い付きが甘いとか。
箱鳴りに関しても週末と平日じゃ鳴りも違うんで、平日はコンプに頼らず絞り気味でいった方がイケルるとか(盛り上がらないという意味じゃなく、単純な鳴りという意味で)。これは人が多数入ることによって音を吸収したり、建物の質量自体が大きく変わることなどが影響してんでしょうね。
ここまで流動的な要素が絡んでくると、システムってより生き物。
■平日の客層が毎回違うのに驚き。
ラウンジで友人が、逃げられないよう3方からフォーメーションを組まれてナンパされてる。あれがIT系というやつか。速攻帰っていったけど、一生交わることはない人種だろうなw
謎の外人集団が大量に来たりしてて、前回に比べても盛況で普通にパーティーになってやした。
なんでか知らんけど、ダレンエマーソンもお忍びで来てやしたし。メタモから結構時間経つのに、暇なんすね。ライブラリーの誇る生粋のインファイター、サディスティックハニーが速攻話かけてて爆笑。英語喋れないし、たいしてファンでもないはずだけど、何話したんだろ。
■ヘブライくんが塩昆布(通称ヘブ昆)を配ってる。恐るべき軽食センス。。。でも、ヘブ昆が出るのはヤバイ証拠(全くいらないけどw)。柿ぴー(ヘブぴー)の場合もあるので、彼からフロアでモノをもらう時は要注意っす。
■友人に「内臓が飛び出そうで気持ち悪い」と言わしめたKehinさんの独特の世界観や、クリスタルさんの安定感あるプレイも良かったけど、個人的なMVPはChee Shimizuさん。ミックスCDやラウンジでのプレイは耳にしたことあるけど、フロアでがっつり踊るのは恥ずかしながら今回が初。
DJの前に、オーガナイザーの山口さんに紹介してもらったんで、コンセントやケーブルなどピュアオーディオトーク。Cheeさんのオーディオ観は気になってたので、ここぞとばかりに細かい型番とか聞いちゃいやした。すいやせん。
この日のCheeさんは、オールCDでのプレイ。音的にはややレイビーな感じで、Grooveとファンクネスを備えた見事なスペーストリップ感。
DTMオタクが悪ぶってみただけの薄っぺらいサイケデリックサウンド(アイディアがトビ音だけとかファンクネス皆無みたいなトラック)が量産される現状に辟易してたので、あの音には痺れやした。趣味趣向に優劣はないからわからなくても別にいいんだけど、ああいう内容で快楽を感じられない人は、箱で遊ぶのは向いてないと思ふ。
CDなのに安定して鳴ってるなあと思ったら、Bozakを通してPCに録んだ後マスタリングし直してるとか。さらに、一部の曲はサイケやプログレにリズムのっけてフロアトラックにしてるそうな。
最近は、PCでカット&ペーストしてオリジナルよりGrooveも音質悪くなっただけの粗悪エディットも多いけど、こういう意識あるエディットは素晴らしいす。デジタル化って楽だと思われがちだけど、本気でやろうとすると実はめちゃ手間かかる。これは音楽に限らず、他のフィールドでも同じ。
現場のノリやセンスだけでDJできる時代は終わって、色んな意味でスキルが問われる時代に来てんだろうなと感じやした。
普段とは一味違ったセットらしかったんで本人がこの日のプレイどう評価してるのかはわかりませんが、ボクは国内にもあそこまでエッジなDJがいるのかと驚かされやした。Dr. Nishimuraさんがどこかで「Cheeさんは過小評価されてる」みたいな話をしてたけど、まさにっす。下手な外タレよりは、全然上逝ってました。国内ではEMMAさんがブッチぎってると思うけど、対極にいる凄さ。静と動みたいな。
結論としては、「平日にあんな危ない音やっちゃダメ!」ということで。ボクは次の日、午前休しました。。。
P.S.
翌日バッグを整理してたら、ヘブ昆が出てきましたとさ。
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