Koiwa DISCO 2nd anniversary party!!!

3/1（土）@ 小岩Disco（map）
■１階　Record Shop Disco
■2階（Live） 小岩eM SEVEN
OPEN / 21:00 , START / 21:30 - 29:00
■3階（DJ） 小岩STUDIO M 1st
OPEN/START 21:00 - 28:30
■物販会場
Ｏst

前売\2,000 / 当日\2,500 （+1Drink Order）

『東京最東端ここ小岩。
南口の"ONKYOKUDO"と駅ビル内の"SHINSEIDO"に遅れる事数十年。突如カオスに占領されたライブが出来る場所「小岩eM7」の真下にこじんまりOPEN。2006年に。3月に。雨の強い日も風の強い日も雪が降ったあの夜も毎日730日間、音楽のフィルターで「何か」を伝えているその名も「ディディディディディスコ！」。「音」という言葉に説明するのに時間が掛かる「アレ」が大好きな皆さんと、毎日のように危険すぎる音楽を制作するアーティストの皆さんのおかげで2年間を無事に営業する事が出来ました。

そんなディスコさん。
3/1という1年に1回しかないこの日に階段上がってすぐそこにある「eM7」と更にその上「studio M」を使って祭りをする事にしちゃいます！東東京、そう下町っ子な小岩っ子は祭り好きなのさ！

お酒を飲んで、音を全身を使って浴びる。しかも小岩で！夜中に！ 久々に言ってみよう！スパーク！

チケットはディスコにE-mail・電話・FAX・手紙・・・または、私にメッセージでも承っております。 是非遊びに来てください！

小岩DISCO、mixi 』

///////BAND//////////
*TIALA
2003年から都内のみならず、マレーシア等の東南ASIA TOUR、USA TOUR等、精力的に様々な共演を行い、昨年07年に発表した"heap"にて新しい波を炸裂した3ピース激烈Junk/Punk Band"TIALA"。ループし攻撃的なベースラインと破滅的なドラムによるリズムの上に、怪しすぎるトランペットとストリングスが絡み合う彼等のGIGは必見！
http://www.myspace.com/tiala
http://koiwa-disco.com/?pid=4929589
http://mixi.jp/view_community.pl?id=123024

*IN CORRIDORS
90年代、アメリカはミネアポリスにて活動を行い、名門"DISCHORD"からリリースされた"Q AND NOT U"等に多大な影響を与えた"arm"のフロントマン"MARK"がこ日本で活動するNew Wave/Post Punk Band "IN CORRIDORS"！
http://www.myspace.com/incorridors
http://koiwa-disco.com/?mode=srh&cid=&keyword=IN+CORRIDORs
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1420043

*SWEEF
4人の男達からなる激烈エモーショナルエクスプロージョンバンド"SWEEF"。今春"STEP UP RECORDS"から初となる単独音源のリリースを控え、ますます「愛」と「Hate」を撒き散らしながらGIGをこなす彼等。生裸(生まれたまんま)の感情と眼差しで言葉と音を放つ彼等を受け止めたい！
http://www.myspace.com/sweefweb
http://koiwa-disco.com/?pid=5762376
http://mixi.jp/view_community.pl?id=379207

*kamome kamome
千葉県は柏市のHardcore legend "NUNCHAKU"の向氏と、現在最も重要なエモーショナルバンド"buddhistson"と"OCEANLANE"のドラマーでもある嶌田氏が開始させた"kamome kamome"。毎日頭を悩ませながらコンビに弁当を製作する仕事に頭を悩ませるギターリストによる小岩破壊宣言が緊張!
http://www.myspace.com/kamomekamome
http://koiwa-disco.com/?pid=5612950
http://mixi.jp/view_community.pl?id=205776

*SHIFT
山形から世界中で活動をする電撃混沌Trance Punk "SHIFT"。自主レーベルの運営や企画など精力的な活動を行い、今夏、危険信号発信源レーベル"LESS THAN TV"よりリリースされる"TIALA"と"DEEPSLAUTER"とのsplit音源も新たな彼らの表情を拝め、今後の展開が気になりすぎる粋な4人組み。電波を発信しループし放つ彼らの音を受け止めよ！
http://www.myspace.com/shiftjapan
http://koiwa-disco.com/?pid=3476500
http://mixi.jp/view_community.pl?id=707387

*aie
今年2月に発売されたばかりの1stミニ"sequel"が各方面で話題沸騰中の、EMOTIVE FESTIVAL BAND"aie"。一度聴いたら頭から離れないメロディと、ドライビンで絡むギターが全体の雰囲気を包み込み、"優しさ"と"哀しさ"の両極面をもつ彼らのライブは必見。新譜リリース後、初となる都内でのGIG。bassは当店にて笑顔を振り分ける副店長でもある。
http://www.myspace.com/aiespace
http://koiwa-disco.com/?pid=6224112
http://mixi.jp/view_community.pl?id=796492

*koisikawa
"toe"等を輩出した日本を代表するレーベル"CATUNE"の、CLUB MUSICをリリースする"morec"から衝撃のデビューを果たした2人組"koisikawa”。当店でかなりの反響があった1st albumを引提げ今回、初の小岩。ラップトップを駆使しアナログハードとリンクしながら炸裂するTech-House / Technoサウンドをプレイする彼等。心臓に突き刺さる4つ打ちで脳内シャッフル必至！
http://www.myspace.com/koisikawa
http://koiwa-disco.com/?pid=3407084
http://mixi.jp/join_community.pl?id=808196

*THE DEAD PAN SPEAKERS
club musicとhardcoreのクロスオーバーパーティ"MOUNT SYSTEM"の開催を精力的に行い、様々な場所・アーティストと共演を果たした、スペーシー・トランスバンド"THE DEAD PAN SPEAKERS"！roopするベースと、脳にダイレクトに突き刺さるDUB MIXERに撃沈すること間違い無しの、Dopeかつ煙たい彼等のライブは必見！
http://www.myspace.com/deadpanservice
http://koiwa-disco.com/?pid=5018139
http://mixi.jp/view_community.pl?id=125741

*the SHUWA
07年にリリースした"inevitable accident"後、絶好調な3人組New Wave/Disco Punk Band "the SHUWA"。昨年に引き続き今年も参加。ステップ必至の4つ打ちダンスナンバーから、メロディが印象のキラーナンバー等、一皮も二皮もむけた彼等。今回は最終出演者としてビシッと締めてくれるでしょう！
http://www.myspace.com/theshuwa
http://koiwa-disco.com/?pid=4276335
http://mixi.jp/view_community.pl?id=102177

///////////DJ////////////////
*やけのはら
"RAW LIFE"等、様々な場所でのプレイや、最近では"younGSounds"としてバンド活動も頻繁に行う、"ALPHABETS"のやけさん。ExTアーティストのみで見事ミックスした傑作"ExT Recordings 1st ANNIVERSARY MASTER MIX"をリリースしたばかりの彼。今回小岩初登場となり、どんなプレイをしてくれるか楽しみ！
http://yakenohara.blog73.fc2.com/
http://koiwa-disco.com/?pid=6416766
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2229386
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2874961

*peechboy
06年にリリースした傑作ミックス"It Addresses Somebody"でハウスミュージックファンのみならず様々な音楽ファンを魅了したHOUSE DJ "PEECHBOY"。昨年に引き続き今年も参加に決定！音楽を愛し、開放する彼のプレイは必見！08年3月にSWCよりリリース予定の初CD音源も期待大！
http://www.myspace.com/peechboy
http://koiwa-disco.com/?pid=2575519
http://mixi.jp/view_community.pl?id=257308

*YAMADA the GIANT
音楽家として素晴らしい視点から行うパーティ"Pureself"への参加や、謎のベールに包み込まれた都内某所で行われるカオティックマンションパーティ"LIVErary"等、自身で精力的な活動を行い、更にMIX音源"THE 2ND CHAOTIC TOUR"のリリースなど、独特なポテンシャルで活動する彼。昨年に引き続き今回も参戦！
http://yamadathegiant.com/
http://koiwa-disco.com/?pid=3761443

*foliday
2000年代初頭、"shake your tambourine"というPunk/Hardcore zineを精力的に発行を行っていた"foliday"が、ペンからバイナルに持ち替え、キラキラのHouse Musicをプレイ！
http://koiwa-disco.com/?pid=6358196

*BONQ
千葉県は柏市発、ダブステップ・テクノを中心にプレイする彼。先日リリースされたMIX CD "BACKSIDE CAFE"にて、新たな表情を見せ、TechnoのみならずHip Hopとのクロスオーバーしながら活動し、毎月ディスコ店内にて開催中の店内パーティも精力的に活動中の"BONQ"。
http://koiwa-disco.com/?pid=5518242

「トランシー」がテーマということなので、ボクも普段とは毛色の違うセットで逝こうと思いやす。初絡みの人ばかりですが、テクニバルにいた人とかも来るらしいんで楽しみ。レーザーもあるそうっす。

● YAMADA the GIANT（LIVErary/Pureself）
Mix CD『The Chaotic Tour』、『The 2nd Chaotic Tour』発売中。執拗なロングミックスとイコライジングから紡ぎだされるスペースサウンドが特徴。
http://yamadathegiant.com/

● デストロォイ a.k.a. dubudub（イカナニ）
自らサウンドシステムを所持し各地で開催されるDI.Yかつドープなパーティ。高円寺D.I.Y.パーティCOSMO、TEKNIVAL、BURNING MANを経由しつつ、下水処理所、RAW LIFEゲリラ突入サウンドトラック、イカナニ＠東京大学3days、各地のアンダーグラウンドスポットでのパーティとシーンを騒がせる。更に東京近郊にて、ゲリラ レイブ フリーパーティ不定期に各所で展開。デストロォイ a.k.a. dubdub、CYU、皮、MASTER-Pppppp、YXTC、東成を中心にアンダーグラウンドにゆるやかな広がりを持つ、レイブ、ウェアハウス、トラック、路上と、枠に捕われず活動するSOUND TRIBE!!!!!!! ZINE付きコンンピレーションCD『イカナニ or Die 2』を、universal marginal（www.universalmarginal.net）よりリリース。
HP : http://scposse.blog16.fc2.com/

● seiji animaminima
suomi tranceを中心にアンダーグラウンドかつドープなパーティを繰り広げるDAT MAFIA。 そのパーティの全てがシークレットで行われるにも関わらず、好き者が集い至高のパーティを催す。 その中でもひときわ異彩を放つ、 seiji animaminimaそのフリーキーかつ、変態なプレイが特徴とし様々な現場で活躍中。

http://www.globaldatmafia.com/

● DOSEI（DESIMA）
1995年、パーティー「LIFE FORCE」を体験後、サンフランシスコ、アムステルダムを巡礼し、サンフランシスコのパーティー「COME UNITY」、アムステルダムの海賊ラジオ「RADIO100」などを体験する。
ハウス/テクノ/トランス・カルチャーに興味を持ち帰国後、日本でレインボー2000の第１回目に衝撃を受けた高校時代の友人USKとOZIKIともりあがり、野外レイブ・パーティー・クルー「GREENGIANT」を結成、96年9月、雨の奥多摩で第1回目の「GREENGIANT」を行う。
すぐにSYM、アニキ、CHTが活動に合流し、月1回のペースで様々な場所でデジタル・アウトドア・パーティーやクラブ・パーティーを行う。 その後、ONOHEN、2BEAT、RUIらも参加。　現在まで続いている。　主な活動時期は10月から4月で、寒さを乗り越えるためにひたすら踊り、朝を迎えるのが醍醐味。
現在、Desimaの運営、GG活動への参加、WEB制作、デザイン、DJとしてふざけていると同時に真剣に活動中。
http://www.desima.org/

■日曜日は新しくリリースするミックスCDのマスタリング作業でmercy宅へ。彼にはthe 2nd chaotic tourのマスタリングもらいやした。
　生のDJミックス音源なので編集の必要はないし、元データのクオリティーも高かったので、すぐ終わるかなあと舐めてたら意外に重作業。
　やったことはシンプルで、現場とCDでは要求されるものが当然違うから、生で録音したものをリスニング用に音質調整するだけ。あまり整えすぎると生のGrooveが逃げるので荒さを消さないレベルでひたすら微調整の繰り返し。特にミックス中のイコライジングなんかは、波形上は不自然でもきちんと意図があるので難しい。ずっとやってると、普通に聴いたらわからないレベルも気になってくるから不思議。どの分野でも、デジタル作業は根気の勝負だな。
　飯も食わず２人で6時間近くぶっ通しで作業して、だいたい目処がつきました。DJミックスで、ここまで手間かけるのってあんまないんじゃなかろうか。ミキシングのスキルはまだまだなんで、色々勉強になりますた。良い内容に仕上がってると思うのでお楽しみ。

■夜は、深宇宙@黄色へ。この前のLuke Solomonは体調不良でパスしたのでワクワク。
　到着すると、色んな要素が重なったのか駐車場まで長蛇の列が。Deep Spaceってこんなんだっけ？列の途中で友人に遭遇したりと、大箱っぽくってなんかいい。
　中に入ると予想以上に激混みで、壁が汗かいてる。人混み嫌いの友人Tが入場５分で「もう帰る」宣言をしてたけど、粘ってたら段々空いてきて良い感じに。Tもフロアのどこかで粘ったみたい。

■3時過ぎくらいからこの日のお目当てHenrik Schwarzが登場。
　ライブは、この前みたSleep ArchiveみたいにスキルフルだったりGrooveのキープがうまいという感じは正直あんまりなかったけど、曲はどれも素晴らしかった。まさに新世代のDeep Houseって言葉がピッタリ。リズムの組み方が、テクノっぽかったのがドイツ印で印象的ですた。サイケデリックというよりも、音楽として純粋に楽しめますた。
　あと、声フェチとしては、自作曲含めて色々使い倒してた声ネタにもやられやした。HDDには、おいしそうな声ネタアーカイブが詰まってんだろうなあ。誰かに歌わせることのできる環境の人は羨ましい。声ネタって他の音色と違って、時代が変わっても鮮度保てるし。声フェチズムについて話すと長くなるので、またいつか。

■Henrik Schwarzの代名詞になりつつあるAbleton Live丸出しの出音は、男らしかったす。サンレコのスタジオ特集で、錚々たるスタジオ郡の中に１人だけシンプルな部屋（まさに宅録）で堂々登場してたのはカッコ良かったなあ。
　余談だけど、音質の評価なんてコンテンツ次第でいくらでも変わるから、そのうち「あのLive特有のペラペラした音が好き」って意見も出てくると思ふ。例えば、僕が初めてJeff Millsを聴いた時はあまりに異質な音質に不良品かと勘違いしたけど、今じゃああいう良さがわかるし。音を「良い」「悪い」で単純化して考えちゃうと、こういう感覚がずっぽし抜ける場合が多々あるんで危険（ダンスミュージックでは特に）。どんなジャンルでも音に至るまでにどれだけ意志や思想を反映するかが肝だと思ふ。
　かといって、ボクはLiveの操作性は好きだけど、音質は好みじゃないんですけどねｗ　

■Francois Kは、前回に柏で見た時よりはマシだったけど、レコード時代に何度か経験した天地がひっくり返る怒涛のプレイにはやっぱ及ばなかったす。ボクは、Garage懐古主義者じゃ全くないんですけど。
　まあ、これはボク個人の感覚で間違ってるかもしれないし、優劣つける意図もないんで他の人がどう思うかはご自由に（パーティーの感想はこういうのが面倒臭いね）。
　とはいえ、この日は大好きなDigital Justice/Theme From It's All Gone Pear Shapedがかかったので大満足。この曲には特別な思い入れがあるから、あの流れるメロディーを黄色で聴くのも最後になるかと思うとちょっと悲しい。

■久しぶりに一晩中PCの出音オンリーを堪能しましたが、良く悪くもレコードとは全然違いやした。
　今さら「レコード＝遅れてる、PC=新しい」とか「レコード＝リアル、PC＝フェイク」みたいな議論は不毛だけど、クオリティーの差は明らかにありやす。
　デジタルだと、ハマらない曲はさっぱりハマらないし、飽き易い音質になるのは事実かと。。。
　ただ、デジタルの方が、エフェクトかけた際の原音×リターンがきっちりハマるなど心地良い部分もある。実際、デジタル音が好きな人って結構増えてるし。例えると、四角フェチみたいな感覚というか。
　YellowのPAと色々話してたんだけど、Deep SpaceみたいなPCベースのイベントではレコードの音質に近くなるよう当然調整してるみたいだけど、最終的には全く別物として考えるしかないとか。24bit 96 kHzを基準にしても、本気出した時のアナログとはまだ壁があるように感じました。ただ、デジタル特有のきっちりしたノリをうまくGrooveに昇華できれば、脱出不能なドハメな世界観とか表現できそうな気もする。早く一線の人達が頑張ってノウハウを蓄積して欲すいっす。

　ま、FKはいつも必要以上に期待しちゃうんで色々書いたけどけど、全体的には非常に楽しい夜ですた。逝って良かった。
　ついでにClosing Partyについてチラッと聞いてみたら既にDJはオファー中みたいで、「期待してもらって良い」とのこと。勝手に期待してやす～☆
　次回のDeep Spaceは、4/26 with Flying Rhythmsだそうです。

＜おまけ＞
Deep SpaceでのFKのセッティング
1 - Allen & Heath 464 mixer
1 - Yamaha SPX-990 multi-effector
1 - Pioneer EFX-1000 processor
2 - Macintosh PowerBook 17" and 15"
1 - RME Hammerfall cardbus & Multiface audio interface
1 - Echo Indigo Audio interface
2 - Evolution UC-33e USB controller
2 - Firewire Hard disks
1 - Pioneer CDJ1000 Mk II
Software: Traktor DJ Studio 3.0 and 2.6

*Most audio files played are 24-bit / 96 kHz high-sampling format.
No MP3 files (or any other compressed format).

RME欲しいなあ。

■Yellow閉店（まだ数ヶ月ありますが）のニュースが駆け巡ってから、色んな人と語りました。休日の午前中から複数の友人達から「もうﾀﾞﾒﾎﾟ・・・」な電話やメールがきて事態の深刻さを改めて感じやした。

4つ打ちに取り憑かれた東京の人間にとって、
ポストGold世代にとって、
Yellowは良心であり故郷でした。

ハウスというコンセプトを貫き続け、それを表現するシステムとコンテンツを備えた場所。大衆性とアングラ性を備えた絶妙なバランス。DJバーでもディスコでもライブハウスでもない純粋な"箱"。

もちろんたくさんいってれば、ハズれるパーチーだってあるし、良い思いでだけじゃなく悪い思い出もありやす。アングラな場所や居心地の良い空間は、他にもあります。
　それでも、ここ１０数年の間、東京のクラブシーンの中心に存在したのはYellowだったと思います。実際、六本木、麻布界隈のクラブ模様がどれだけ目まぐるしく動いても、黄色だけは変わらないという安心感がみんなにもあったはず。22時を過ぎれば、今日もあの道に黄色い看板がポンとあるという。他に遊びに行く時でも、しばらく篭ってた時期でも、Yellowのスケジュールだけは頭の隅に入れてやした。

■「地下で頑張るからメジャーな大箱がどうなろうが関係ない」だとか「たいして通ってないから別に困らない」って意見も耳にしますが、Yellowが閉鎖するということはそこらのクラブが潰れる程度の話じゃないんす。
　ああいう老舗箱がデンと真ん中にあるからこそ、小箱の居心地の良さだったりD.I.Y.パーチーの開放感も際立つわけす。王道があって初めてカウンターは成立しやす。その中心がなくなれば、何を基準にすればいいのやら。。。

小箱でしか成立しないこともあるように、大箱でしか成立しないこともたくさんありやす。
　小箱は居心地が良いし、自由に遊べます。気に入った場所さえ見つければ、ハズレも少ないです。
　逆に大箱は、規制も多いしなにかと面倒臭い。大金払っても、外れる時が大半。それでも、音、光、人、建物が一体になる肉体的なミラクルは大箱でしか起こり得ないんです（精神的なミラクルは小箱の方が当たるような気がするけど）。
　確実なパーチーがある時に、みんなと違う場所に行くと「わかってない」烙印を押されがちですが、安牌よりもミラクルを求めたい時だってあるんす。数年に1回あるないかの大波って、予想を裏切った時に訪れるし。ボクにとって、大箱はギャンブルみたいなモンす。

それにハウスのようなビッグルームミュージックは箱の設備に大きく左右されるので、良質の大箱が減るということはジャンル自体が衰退していく危険性がありやす。

建物全体が震える箱鳴り、
変幻自在の照明、
ブレイクの瞬間にあがる無数の手、
連鎖するタバコの火、
ぬるくなったエヴィアンを分け合う感覚、
ファ～系　etc...

DJがうまいとか曲が良いとか、そういう次元とは違った箱が持つ非日常性。都市で生きる人間にとって、週末に訪れる貴重な"ハレ"。

イエローがなくなった後、こういうクラブ感をどうやって伝えていくんでしょうか。mixiやYoutubeじゃ絶対伝わらない空気だし。
　実際、都内でみんなが認めるクラブって、もう黄色だけでしょ。例えば、ボクはAgehaが好きだと公言してるけど、いわゆるな人達が嫌う理由もわかる。最もバランスの取れた純粋なクラブは、やっぱりYellow以外残されてないと思ふ。

若い人はどんどん遊ばなくなってるみたいだけど、ますますクラブ離れが進みそう。。。パーティー単位で頑張る人はいたとしても、大箱の衝撃なくしてクラブという文化は理解できないだろうし。　

※もちろん、ボクは小箱も好きですし、大箱が絶対って言ってるわけじゃないですよ。どっちが上とかではなく、両方のバランスで初めてお互いの良さが成り立つということが言いたいんす。

■DJやトラックメーカーも、Yellowを目標に頑張ってた人は多いはず。僕自身も憧れの場所でした。
　Yellowのブースは神聖な場所で、ボクは遊びに行って入れそうな機会があっても足を踏み入られませんでした。なんか畏れ多い気がして。
　だから、初めてDJとして中に入った時の感動は、いつまでも忘れやせん。スピるのが嫌いなボクですら、様々なDJやパーチーの想いが染み込んだブースを目の前にして、オーラが匂うんじゃねえかと感じたくらいで。
　良い歳した大人が、こんな子供みたいなピュアな感情を覚える場所って他にないす。

■データ主流になり、レコード屋が次々に閉店・縮小していく中、東京は「世界有数の音源所有国」という唯一のアドバンテージを失いつつありやす。
　何をやるにも規制は厳しく、金もかかる。家はおろか、箱や野外でも満足に音を出せない環境。苦肉の策で生まれた箱貸し制度も、社交性ばかりが優先される不毛なパーティーシーンを生み出す始末。前にword of mouthと「東京のパーティーには強度がない」って話をしてたけど、本当にそう思う。先日クローズしたマイクロオフィスは斬新なコンセプトで音質も好きだったけど、よくよく考えればオフィスですら踊らざる負えない東京の環境は異常す。

ボクは、この街が好きかと言われれば即答はできないし、今は嫌いな部分が多いと思う。それでも、この街で生まれて育った人間だから、「東京はつまらない」と断定されると、複雑なキモチになりやす。帰る田舎なんてないし、慣れ親しんだ街には誇りを持ちたい。

だから、東京のクラブ文化を代表する黄色が潰れるのは､本当に悔しくてならない。歴史的に重要だからとかではなく、誇れるものがまたこの街から消えることが。

■ここ最近の流れを見ると、ボクらの遊び場はあと5年ももたないんじゃないと本気で感じてます。一部は残るだろうけど、週末に一同が集うような大きなうねりはなくなっていき、小さなサークル単位でこじんまりしていくんじゃないかと。。。
　もう狭い畑の中で牽制したり、シーンを斜め上から俯瞰して腕組みしてるような場合じゃないと思う。不感症を装って開き直れれば楽だけど、思い入れが強すぎてボクにはできません。

どうなるにせよ、6月には１つの青春が終わりを告げやす。
心に空いた穴をどう埋めたらいいか、まだわかりません。