オーディオ道1 の続き。次は音質をどのように判断するかについて。
■音質の判断項目 音の違いは自転車と同程度の難易度とは言ったものの、実際には認識にはいくつかの段階があって複数の項目がからみ合って「音質」として認識されます。 表現が難しいけど、ボクの認識をまとめるとこんな感じ。1が一番優しく、数字が増えるほど難しくなるイメージ。これは訓練次第でだれでも判断できるようになります。
段階1. 適正音量 段階2. 解像度/分離 段階3. 周波数特性/音圧 段階4. 定位(音の3D配置) 段階5. 時間/継続性 時間/継続性という項目は勝手に作りましたが、短時間の瞬発力 or 長時間の心地よさを指すこととします。ボクはこの概念をかなり重要視していて、特にデジタル・オーディオの難関は音質の継続性にあると捉えてます。デジタルの場合、短時間の試聴には見栄えがよくても、長時間聴くと疲れたり飽きやすいという問題を感じているからです。ボクはデジタル音源もたまに使ってますが、長時間リスニングに対する解がわからないので、今のところレコードを使わなくなることはない思います。おそらくデジタルオーディオのように平準化(1 or 0)する処理を繰り返していくと、ゆらぎが少なくなるので、メディアや電源といった他要素に左右されにくくなり、短期的には(擬似)安定しますが、飽きやすくなると推測してます。パイオニアCDJの音が飽きやすいのも、多分この理由。真空管とかアナログ回路の音質が、決して解像度高くないのに飽きないのも同じ。
余談ですが、ピュアオーディオ系もパーティー系の人とも交流していると、時間や音圧のような「長時間キモチよくなる音」を判断する能力については、パーティーに来ている人の方が判断力がある印象です。ただ、他の項目はピュアオーディオ系の人の方が、圧倒的に知見や経験があります。ピュアオーディオ>ダンスミュージックみたいな構図は大嫌いなのですが、一晩かけた音楽体験やらサイケデリックな音質ってのはパーティー体験しないと難しいので、もっとピュア系とパーティー系の人は交流とか情報交換すべきと思う。
■音の良さとは オーディオを美意識の実現と捉えた時、当然「良い音とはなにか?」という疑問にぶちあたります。 ピュアオーディオとは原音再生を指しますが、シンセサイザーやダビング処理といった出現で何を原音とするのはもはや定義が困難です。生楽器であっても、ミュージシャンが聴いている音が原音なのか、ホールやフロアのどの位置で聴いた音が原音なのかなど、正確には規定できません。シンセやドラムマシンの音に至っては、そもそも原音すらない。例えば、ROLAND TB303のアシッドベースを聴いて、リアルなベース音と違うなんて議論は無意味でしょ。 ■ピュアとは? つまり現代のピュアオーディオにおいては「ピュア=原音再生」という訳は不適切で、オーディオに対する姿勢を「ピュア」と指すべき。電子音楽の登場以来、ピュアオーディオの概念は変わったのです。 原音という正解がないとすると、良い音とは 嗜好の問題となります。サントリーホールの鳴りを再現したいとか、Art peppersのサックスを生々しく表現したいとか、Kerri Chandlerのバスドラを迫力あるまま鳴らしたいとか、Theo ParrishのNSCプレス盤を荒々しく再現したいとかね。ボクはDJということもあり雑多な音楽趣味なので、特定のアーティストやレコードを再生したいという欲求はそこまで強くありません。ボクにとっての良い音とは、「長時間でも心地良く聴ける」「幅広いジャンルを音楽的に再生できる」「覚醒作用(ハッとする瞬間)がある」の3点ですが、全て満たす機材や環境はありえないので未だにオーディオ道から抜けられないわけです。
嗜好とはいっても、ある一定のレベルに達するまではノウハウや技術が必要となります。オーディオが悩ましいのは、高価な機材を買うにも家庭と異なる店頭環境では正確に判断できないので、とりえあず買ってみないとわからないとこ。失敗や成功例ってのはどんどん共有していくべきなので、次回からはボクなりの経験やらノウハウやらを具合的にまとめていきます。
■音質の判断項目 音の違いは自転車と同程度の難易度とは言ったものの、実際には認識にはいくつかの段階があって複数の項目がからみ合って「音質」として認識されます。 表現が難しいけど、ボクの認識をまとめるとこんな感じ。1が一番優しく、数字が増えるほど難しくなるイメージ。これは訓練次第でだれでも判断できるようになります。
段階1. 適正音量 段階2. 解像度/分離 段階3. 周波数特性/音圧 段階4. 定位(音の3D配置) 段階5. 時間/継続性 時間/継続性という項目は勝手に作りましたが、短時間の瞬発力 or 長時間の心地よさを指すこととします。ボクはこの概念をかなり重要視していて、特にデジタル・オーディオの難関は音質の継続性にあると捉えてます。デジタルの場合、短時間の試聴には見栄えがよくても、長時間聴くと疲れたり飽きやすいという問題を感じているからです。ボクはデジタル音源もたまに使ってますが、長時間リスニングに対する解がわからないので、今のところレコードを使わなくなることはない思います。おそらくデジタルオーディオのように平準化(1 or 0)する処理を繰り返していくと、ゆらぎが少なくなるので、メディアや電源といった他要素に左右されにくくなり、短期的には(擬似)安定しますが、飽きやすくなると推測してます。パイオニアCDJの音が飽きやすいのも、多分この理由。真空管とかアナログ回路の音質が、決して解像度高くないのに飽きないのも同じ。
余談ですが、ピュアオーディオ系もパーティー系の人とも交流していると、時間や音圧のような「長時間キモチよくなる音」を判断する能力については、パーティーに来ている人の方が判断力がある印象です。ただ、他の項目はピュアオーディオ系の人の方が、圧倒的に知見や経験があります。ピュアオーディオ>ダンスミュージックみたいな構図は大嫌いなのですが、一晩かけた音楽体験やらサイケデリックな音質ってのはパーティー体験しないと難しいので、もっとピュア系とパーティー系の人は交流とか情報交換すべきと思う。
■音の良さとは オーディオを美意識の実現と捉えた時、当然「良い音とはなにか?」という疑問にぶちあたります。 ピュアオーディオとは原音再生を指しますが、シンセサイザーやダビング処理といった出現で何を原音とするのはもはや定義が困難です。生楽器であっても、ミュージシャンが聴いている音が原音なのか、ホールやフロアのどの位置で聴いた音が原音なのかなど、正確には規定できません。シンセやドラムマシンの音に至っては、そもそも原音すらない。例えば、ROLAND TB303のアシッドベースを聴いて、リアルなベース音と違うなんて議論は無意味でしょ。 ■ピュアとは? つまり現代のピュアオーディオにおいては「ピュア=原音再生」という訳は不適切で、オーディオに対する姿勢を「ピュア」と指すべき。電子音楽の登場以来、ピュアオーディオの概念は変わったのです。 原音という正解がないとすると、良い音とは 嗜好の問題となります。サントリーホールの鳴りを再現したいとか、Art peppersのサックスを生々しく表現したいとか、Kerri Chandlerのバスドラを迫力あるまま鳴らしたいとか、Theo ParrishのNSCプレス盤を荒々しく再現したいとかね。ボクはDJということもあり雑多な音楽趣味なので、特定のアーティストやレコードを再生したいという欲求はそこまで強くありません。ボクにとっての良い音とは、「長時間でも心地良く聴ける」「幅広いジャンルを音楽的に再生できる」「覚醒作用(ハッとする瞬間)がある」の3点ですが、全て満たす機材や環境はありえないので未だにオーディオ道から抜けられないわけです。
嗜好とはいっても、ある一定のレベルに達するまではノウハウや技術が必要となります。オーディオが悩ましいのは、高価な機材を買うにも家庭と異なる店頭環境では正確に判断できないので、とりえあず買ってみないとわからないとこ。失敗や成功例ってのはどんどん共有していくべきなので、次回からはボクなりの経験やらノウハウやらを具合的にまとめていきます。
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