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right.gif ペット

三宅乱丈/Pet(全5巻)
ビッグコミックス

コレ大好きなんです。久しぶりに読み返したら、やっぱ面白かったので紹介しときやす。

他人の精神に入り込み記憶を操作できる能力者達と彼らを囲う組織との攻防を描いたサイケアクション漫画。人が持つ「ヤマ(自我を支える美化された記憶)」と、「タニ(自我を痛め続けるトラウマ)」をいじくってああだこうだする話なんだけど、精神世界を真正面からビジュアル化してやす。お花畑に臓物の雨が降るシーンや、身体が液状になって飛び回る感覚などなど、とにかくトリップ描写の連続。なのにサブカルな逃げ論法に頼ることもなく、エンタメの域まで持ちあげた表現力は脱帽す。読んでくうちに映像見てる感覚に陥りやす。惜しいのは、いくらでも話を広げられそうなの設定なのに、全5巻と短く終わってしまうのが残念。もっと読みたかったなあ。

ま、万人が楽しめる漫画だと思うんで、是非ご一読を〜。

right.gif 摩訶不思議漫画


いまさらですが、諸星大二郎の『西遊妖猿伝』にハマってます。『妖怪ハンター』、『マッドメン』、『暗黒神話』とかは読んでいたものの、長い&高いコレは敬遠してたんですが、試しに一冊読んだら一気に虜。

手塚治虫をして「ボクは誰の絵でも真似できるけど、諸星大二郎の絵だけはムリ」と言わしめた逸話が有名ですが、やっぱ諸星の絵は中毒性高いっす。諸星作品にしては珍しくアクションシーンやバイオレンス描写が多いのも、ファンにはうれしいところ。とにかく、棒で頭かちわりまくりです。

ストーリーは、隋唐時代を舞台にした妖怪歴史ファンタジー。西遊記をネタにはしてるけど、話は全くのオリジナルで、オカルトムード満載です。毎度のことながら文献武装がすごいので、独特の重厚感があるし、隋唐時代の群雄と西遊記キャラが交錯する感じも絶妙です。魅力的な武将が盛りだくさんなので、三国志好きもハマるはず。

表向きは冒険活劇だけど、女性性や近親相姦といったセクシャルなテーマを扱ってるのも興味深いっす。

right.gif ACID時代劇 死狂い

シグルイ
原作 南條範夫
漫画 山口貴由


『封建社会の完成形は、
少数のサディストと 多数のマゾヒストによって
構成されるのだ 』

『正気にては大業ならず
武士道とはシグルイ(死狂い)なり』

久しぶりに、身震いする漫画に出会いました。チャンピオンREDで連載されているエログロ筋肉時代劇。山口貴由の『覚悟のススメ』や『悟空道』は知ってたけど、これほどの漫画家に化けてるとは。。。

あらすじをざっくり要約すると・・・
「時は江戸時代、駿府領主徳川忠長の命により、真剣御前試合が行われる。
太平の世に、大儀なく殺し合う剣士達とそれを堪能するサディスト領主。
出場剣士11組22名のち
敗北による死者8名
相打ちによる死者6名
射殺2名
生還6名(うち2名重傷)
この御前試合に参加した、隻腕の剣士藤木源之助と、盲目・跛足の剣士伊良子清玄の半生を通し、剣に取り付かれた漢たちの狂気を描く。」

血と肉と内臓。トリップワードと変態描写。
チャンピオンらしい格闘エロチシズム全開!!!!
ポスト板垣恵介はこの人で決まりです。

書店だと置いてない所も多いので、気になる人はアマゾンとかで買った方が早いかも。マヂおすすめっす。

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