金曜日は初Eleven。思い入れが強過ぎるのでキモチ悪いと言われそうですが、最高ですた。
■フロアの螺旋階段がなくなり、2階のラウンジの壁がぶち抜かれていたりしていて、黄色時代より広くスッキリした印象。特にバーの雰囲気なんかはガラリと変わってて、過去の栄光にすがるわけじゃないぞって意気込みを感じやした。
システムも、卓ミキサーがアレヒのデジ卓になってたり(モニター画面にリアルタイムでピークの周波数帯が凄い早さで表示されててビビった・・・)、フロアスピーカーがアルファミュージック製のものになっていたりと結構変わってやした。 「イエロー時代と音が変わった」みたいな意見をたまに聞くけど、そりゃ箱が変わってるんだから音が変わるのは当たり前で、デジタルが主流になっていく時代に昔のセッティングを引きずっても無意味だろうし、ボクは良い方に進化していると思いました。
確かに、あれだけ馬力のあるシステムだとハマる曲とハマらない曲の差はあるし、DJ側でかなり細かい気配りが必要になるけど、やっぱ別格。ボクは、旧Yellowでやった時の教訓を思い出して、持って行くレコードは全て事前にクリーニング&再生確認して、プレイ中もEQをフラットでかけるってことはほとんどなかったけど、きちんとやれば見合った反応が返ってくるシステムなので楽しくて仕方なかったす。Svek、Toko、Grayhoundとか最近だとThese Days周辺とか音の良いDeep Houseレーベルのものを色々かけてみたけど、家じゃ絶対聴けないであろうスーパーローの震えとか他ではありえない。小音量じゃショボく聴こえる808のキックが映える感じとかたまんない。2010年にScott GroovesとかDavid Duncanをガチでかけられるって、これほどのハウスDJに冥利ってないわw くう〜。
セッティングは毎日変えてるそうだし、DJプレイにもよって鳴りが全く違うっぽいので何度か通って色々聴いてみたいです。
■気になっていたブースも、パワーアップしてやした。
一番ビビったのは、ブース内に専用の個室トイレが新設されてたこと。今では珍しいロングセットをしっかりやらせる箱だけあってさすが。他にも、ブース横の灰皿の下に濡れタオルが敷いてあったり(プレイ中にタバコ吸って置きっぱなしにしておくと、よく灰や火種がこぼれたりするからありがたい!)、大きなレコードバックでも余裕で1棚に収まるレコード棚とか、DJのパフォーマンスを真摯に考えてた気遣いというか、最高の状態で良い音を伝えようとをしている気概をヒシヒシと感じやした。
螺旋階段がなくなってフロアの音抜けが良くなったせいなのか、メインのスピーカーが変わったからか、モニターは取りやすくなってました(モニタースピーカーは変わってないみたい)。モニタースピーカーを切った際のフロアの出音は、黄色時代よりわかりやすくなってやした。
あと昔に黄色でやった時に、タンテのピチコンがゆるゆるで「これでサクっとスムースミックスしている外タレって化け物だなあ」と驚いたけど、今回は明らかにタンテのピチコンの吸い付きが良かったので、PAのT君に聞いたらオープン前にタンテは全てメンテしたとのこと。ん〜完璧。
■フロアの螺旋階段がなくなって個人的に一番変化を感じたのは、照明の抜けが良くなった点。ブースからでも、音に合わせて照明パターンが変わっていく様が見えるのは快感。黄色時代は右後ろ組だったので螺旋階段が前にあって照明はあまり気にしてなかったけど、後ろで踊っててもフロア全体のパターンが見渡せるようになってキモチ良かったっす。
ElevenがオープンするまではModuleのSlave to the Houseでお世話になってたスタッフの方々と、久しぶりに一緒にやれたのもアガりますた。
オープンDJだったのでじっくりやってみたけど、スタッフの方々に好評だったみたいで、出音まで褒めて頂いたのがホント嬉しかったす。続けてれば良いことあるなあ。
■この日のミキサーは、Pioneer DJM1000ですた。
Pioneer DJM1000
30万円ってorz
以前にも1、2回触ったけど、コレ操作性は最高すね。アイソレーター内蔵されてるし、EQやカーブも素直で600なんかに比べると雲泥の差。モニタリングも楽。
もうDJM1000に関してはアレヒに遜色のないクオリティーまで来たんじゃなかろうか。音質は、パイオニア独特のP臭がするので好き嫌いは別れるにせよ、Ureiだろうがアレヒだろうが好みの差はあるので関係ないか。ってか、ここ数年のパイオニアDJ製品の成長率は、目を見張るものがありやすね。アレヒも、廉価モデルなんかに力入れてる場合じゃない!w
個人的には音質とフェーダーカーブの好みでアレヒの方がまだ好きだけど、プレイを問わない汎用性、バランスの取れた操作性は魅力。今まで操作性だけならRodecが一番だと思ってたけど、下手したら超えるかもなあ(Rodecが最近出した新ラインのミキサーも気になってるので、誰か買ってレポして〜)。国内はパイオニア帝国になりそうな予感。
ユーザーとしてはメーカー同士でガンガン競争して、進化して欲しいす。あと値段は、もっとお安く・・・
イレブンでのureiやアレヒの鳴りも気になってやす。
■Karizmaは噂通りのテクニシャン。「Basement Boysは、全員Maurice Fultonみたいなキャラの濃さだろう」と勝手に妄想していたら、スタイルの良いお洒落人でビックリ。ただ、さりげなく細身のパンツをブーツインしてたのには、ベースメントボーイズを感じやした。
音は一言で形容するならデジタルガラージ。もろアメリカ東海岸を感じさせるアタック強めの通称"ケリチャンKick"に、ハウスファンならニヤリとするようなフレーズがこれでもかと乗っけてくる。アカペラ混ぜたりCDJの機能を使いこなしたトリッキーなプレイだけでなく、勝手にエディットしたような音源も多数(Pepe Bradock/Deep BurntのエディットトラックにJil Scott/Goldenがのっかってたのって自作かな?ブートならわかってる人教えて☆)あのネタ感はたまらないわあ。当然、USガラージDJの最大の特徴である8分音符以上のタイミングでアイソレーターを刻むというお約束も忘れずに。
久々にアメリカDJ独特のドSなズンドコ節が聴けて、Tとニヤニヤ。一聴するとアッパーな金太郎飴Grooveなんで飽きるかなと思ったけど、なんだかんだで最後まで踊れたってのは相当うまい証拠でしょう。リズムだけ追ってたらテクノみたいなGrooveだけど、ハウスなんだよなあ。
相当アクが強いのでハマらない人は絶対嫌いそうだけど、90sのハウス好きなら楽しめるはず。懐古主義なだけの営業ガラージDJでは決して無かったっす。
■黄色が閉店してから、大箱へは足が遠いてたけど、フロア後方で体育座りしながらの自分とKarizmaのタイマンタイムや、踊る場所を微妙に変えてフラフラしたり、大勢いるけど一人な感覚が懐かし過ぎる!付き合いじゃなくみんながそれなりの値段を払って遊びに来るという平等さとか、プロ意識の高いスタッフが揃った安心感とか素晴らしい。
最近、パーティーやDJ文化が完全に一般化したせいなのか、お客さんまで小難しい"わかってる"評論しないとみたいな風潮をたまに感じるけど、爆音で4ビートに身を委ねるってのは普遍的に楽しい行為なんだなと再確認しますた。他人に語るようなネタなんかなくても、そん時が楽しければいいやみたいな。小箱は変人がいたり奇妙な音楽を楽しめるのが魅力で、大箱は爆音で我を忘れて踊って周りの意見とかどうでもいいやって瞬間が魅力だなあと。
つまんない規制とか神経質な圧力が増えてパーティーを続けるのは大変になってるけど、こういう箱が残っているうちは、ボクも精進しようと思いますた。今後も期待しておりやす。
≪ 続きを隠すYAMADAtheGIANT | 2010年04月13日 | Party | コメント (0)