オーディオノウハウ4:サブウーハーのすすめ 導入編の続き。今回は電源まわりについて。
オーディオ7要素の中で最も費用対効果が高いのは、間違いなく電源まわりです。電源はアンプ、スピーカー、プレーヤー全てに影響するからです。スピーカーや機材のようにキャッチーな特徴があるわけではないので、たいした差はないと誤解されがちですが、下手なアンプやミキサーに数万円かけるなら電源まわりに1万円かけた方が音は良くなります。ボクの経験からいっても、この差はオーディオマニアでなくても十分認識できるレベルです。
■壁コンセント
もし電源関連をいじったことが人がいたないなら、まず変えるべきは壁コンセントです。数千円〜1万円だせばオーディオグレードのものが買えます。
コンセントにも色々種類があってホスピタルグレード(病院用途)やオーディオ用途のコンセントが出ていますが、一般のコンセントとの差について考えてみます。
ボクの理解では、コンセント内の電流の接触抵抗の差が音質に影響していると捉えています。接地抵抗については以下の説明がわかりやすい。要はコンセントとプラグ(刃の部分)の接地面の素材や、ホコリなどの不純物が接地面に入ると電気抵抗が変わって、音質にも影響しますよと。接地面をスムーズにするにはメッキ処理、ホコリなどの不純物を除くにはコンセントの噛み付きの強さが効いてくる。ホスピタルグレードもオーディオコンセントもカミツキが強いのは共通で、一番の差はおそらくメッキ処理の部分でしょう。
出典:これでなっとく! 電気回路超入門
ちなみに書いている時に見つけたホスピタルグレードコンセント否定派のページが面白かった。
真空管SEPPOTLアンプのぺージ
http://seppotl.web.fc2.com/zht01/hospital.html
http://seppotl.web.fc2.com/rireki.html
コンセントのグレードを決めるJIS規格ではプラグの保持力(カミツキの強さ、抜けにくさ)が重視されていて、負荷電流が流れる部分(刃と刃の受けの部分)は全く同じなので、音質にはおそらく差は出ないというオーディオ界隈の常識に逆らう斬新な理論を展開してます。ホスピタルグレード=音が良いわけではないという点は非常によく考察されてます。ただ、 僕も含めて多くの人が実感しているように、実際、コンセントを変えると音が変わるのはほぼ事実なので、彼の理論が正しいとすると賃貸住宅などのコンセントは長年使用で摩耗しているので新品に変えるだけでよくなるという言い方もできるのかな。
例えば、接地抵抗の面からみても、家庭用の壁コンは最悪です。中古の賃貸住宅だと数年〜10年以上も常設されているコンセントはざらで、当然、錆びたり、ホコリがたまったり無駄な抵抗が発生しています。壁コンセントを変えるべきなのは、オーディオ用途のグレードの高いものに変えるというだけでなく、消耗したコンセントを新しいものに替えてやるという効果もあるのです。
■壁コンセントでボクが知る中でオススメは、随分前にもエントリーを書いたアコースティックリバイブのCCR-DX。ボクがオーディオに本格的にハマるきっかけを作ってくれた名機。
既に生産中止ですが、極稀に中古で出回ってます。LIVEraryで使っていたのは、引っ越しの際に回収し忘れてなくなったのですが、数年後にオーディオユニオンでたまたま1台見つけたので今でも愛用してます。癖がなくクリアな音色になる印象です。
■ CCR-DX無き今、次の相方として選んだのがオヤイデのSWO-XXX ULTIMO。
http://oyaide.com/catalog/products/p-2958.html
もともと、アコリバのCCR-DXはオヤイデのSWO DXをベースにクライオ処理を施しダイレクト・ロジウムメッキをかけたもののとか。んで、そのベースとなったSWO DXのアップデートが、このULTIMOシリーズ。アコリバCCR-DXの従兄弟的な存在にあたるものの、傾向は全く違います。CCR-DXは優等生なのに対して、SWO-XXX ULTIMOはやんちゃ坊主。個性的でガッツのある音という印象。ガッチリと電源プラグをかんでくれるところもオーディオ用途を想定されていい。6,000円で音変わるなら安いですね。
コンセントの聴き比べで面白かったページ。
https://community.phileweb.com/mypage/entry/248/20080815/6611/
ちなみにPhil webは価格.com掲示板よりアナログ寄りの人が多くて、新しいアクセサリーのインプレとか探すには重宝します。
http://community.phileweb.com/
■コンセントの変更は誰でも簡単にできますが、本来は免許がいる作業なので、作業中は必ずブレーカー落として自己責任で。