先日、以前に書いたCD-Rの記事をきっかけに仲良くなったPさんとオフ会しますた。その内容が、あまりにもDeeeeeeeepだったのでレポ。
■HP上でメール交換してから、内容・分量ともに下手なレポート以上のオーディオ談義を繰り返してたので、そろそろ会って飲みましょうというのが、ことの発端。
Pさんが、ハーコーな人種であるのはメールのやり取りでわかっていたので、実際は気難しい人かもなあと内心ビクビクしながら待ち合わせの居酒屋へ。んが、現れたのは酒のいける好青年で、まずは一安心。途中からマーシーも合流して、葉隠れ→Oath→マーシー宅と、場所を変え酒を足し続けながら、19時過ぎから朝の6時までひたすらオーディオ談義w この手の話に興味がない人なら間違いなく体調を崩すであろう高カロリー過ぎる内容で、マヂで笑いが止まらなかったす。あそこまで解放したヲタ話ができる機会なんてまずないす。
酒のつまみとなった主なテーマは、各所で熱い議論が繰り広げられているCDやデジタルオーディオにまつわる音質変化。オーヲタ上級者であるPさんの胸を借りながら、DJの立場からもDJ機材とかについても色々話してきやした。
■酒が進み打ち解けたあたりで、Pさんがバックの中をゴソゴソしだす。何かなと思ってると、手にはあのCD-R「太陽誘電CDR-63/570P」がっ!!!!以前の記事でも紹介しているようにCD-Rを掘ったことのある人なら名前くらいは知っている伝説のメディアだけど、実物はもちろん初めて見た。本人曰く「これ一枚でフランス料理フルコース食える値段ですからね〜。焼く時は手が震えましたよ」と。ブハハw
早速、マーシー宅にてブラインドテストすることに。方法は、オリジナルのCDとオリジナルをCDR-63/570Pに焼いたものを、順番を告げずに再生。正解を告げる前にどちらの音が良かったかの印象を確認。正直、自宅でもない環境でCD-Rマニアですらない自分に違いがわかるのかと、半信半疑だったけどビックリ。なんじゃこりゃ、明らかに違う!!!!
一聴しただけでまずボリュームも違うし(!)、中域〜高域にかけた伸びや残響音の広がり、アタックの立ち上がりなどが全然違う。当然、どちらがCD-Rかは知らない状態でこの印象を話しているので、少なくとも「高いメディアだから音が良いだろう」といった低レベルなプレシーボ効果は絶対ありえやせん。ボクが聴いた感じでは素人でもわかる差だったので、CDメディアやドライブによって音が変わるというのは認めざる負えないす(ちなみに、ボクはデジタルオーディオおける周辺機器やメディアに対する効果については、どちらかというと懐疑的な立場でした)。
んで、Pさんが信頼できると感じたのは、音が変わる理由について、権威やオカルトを盾に説明するのではなく、自らの科学的な検証を元に仮説を立てている点。
「もしコピーで01が変わるのであればPCの構造は成リ立たないので、デジタルデータが含まれたCDをコピーしてもデータが変わるわけがなく、よって音質の変化もないのでは?」というのは、誰もが抱える疑問ですが、彼の言葉を借りれば「デジタル神話はデジタルの世界だけでしか意味を成さない」ということ。これは単純なようで非常に深い。仮に01ベースでは変化がなかったとしても、A/D、D/A変換やメディアへの記録プロセスetc...といったアナログ世界が関係してくる諸要素は、音に影響を与えることもあると。
つまり、デジタルの世界内でやり取りしている時には見えないものでも、アナログ化した途端に表面化する可能性を常に内包していると捉えるとわかりやすいかも。仮説を証明するためにHDDの検証までしてるってんだから、完全に平身低頭ですねw
■結局、朝まで飲み続けても全く語り飽きることはなく、帰りの電車でも議論は続きますたw デジタルメディアや周辺機器の選択で音が変わる可能性をここまで詳細に説明できた人は、ボクは初めて見たので大興奮。マーシーも言ってたけど、金とって講義できるレベルでしょw これでもまだ20代ってんだから、40代とかになったらと考えると恐ろしい・・
ウェブで公表してしまうと荒れる程のショッキングな内容もチラホラあったので、皆まで書けないのが残念だけど、ボクは納得できる内容ですた(当エントリーはボクの理解に基づくので、もし誤りや誤解があったら文責はボクにありやす)。
価格.comにある書き込みでは、ヒントになるような書き込みがチラホラあるので、興味のある人は是非掘ってみて下さいな。ココの書き込みとかクソ熱いです。
■どの業界も似たようなもんだけど、試行錯誤や判断を行わず名のあるメーカーや高価な機材ばかりを取り揃えている"ファッションヲタ"は数いれど、現場を踏んでる"リアルヲタ"はホント尊敬に値しやす。過去に行った検証実験の内容とか聞いても、音に対する愛がなきゃ絶対できないでしょ。ポジション取りとか自慢が目的なだけの「わかってます評論」にはウンザリだけど、地道な検証努力や技術と向き合っている人はやっぱ信用できるわ。オーディオを突き詰めると電気の流れや空気の振動に行き着くわけで、それを精神論や権威主義で語るには無理があるしね。
んで、ダンスミュージックに代表されるような電子音楽は、再生を前提に作られているという点では他ジャンルよりもオーディオ要素が深く関わるのが面白いなあと再認識しやした。
■PさんだけじゃなくDJだとかPAだとかエンジニアだとかボクが敬意を払う人達に共通しているのは、対象と真摯に向き合う姿勢な気がしやす。クイズしてんじゃないんだからから間違いを恐れて誤摩化すのは愚かだし、試行錯誤しながら進むからこそ、その過程で対象に愛を感じていくんす。故に、技術だって突き詰めればスピリチュアルなものだとボクは思ってやす。同時に、プロセスを経ずに愛だけを叫ぶのは、中身を知ろうとせずに人を好きになるのと似た違和感を感じやすw
ま、オーディオとか音楽が好きじゃなかったら、おいしい酒にはありつけなかったわけで、こういう刺激が一番の財産なのは間違いないすね。
■まだ、興奮が覚めやらないので長々と書いてしまいますたが、PCDJやCDJといったデジタルDJ機器についても、有用できる情報満載でボクもマーシーもホクホクですた。ちょっとデジタル機材にも興味が湧いてきたので、時間と金が許す範囲で色々試していきたいと思いやす。
コメント:
YAMADA the GIANT様
こんばんは。Pことプレク大好き!!@価格.comです^^;
私も初めてお会いするので、どの様な方かとちょっとドキドキしてました(笑)。
いやぁ、楽しい時間でした♪
長々とお付き合いいただき有難うございました。
…と。
よく見たら価格.comの落書き(?)にリンクが…(汗)。
私が書いた10回の連載ですね~。
よく見つけたものです…^^;
参っちゃうなぁ(笑)。
あ、そうだ。
ちょっとフォローアップさせて下さい(汗)。
1.
第十回[10098545]の書き込みを見られるのが一番楽に読めると思います。
バックナンバーの書き込み番号が全て書かれているので、その順番に検索して読めば済みます。
(本当は、YAMADA the GIANT様がリンクされているスレだけは全部読んでいただきたいですけど…)
注)
第一回~第七回まではYAMADA the GIANT様のリンク先にあります。
第八回~第十回まではそのスレの次のスレ(スレの最後に引越し先の記載アリ)にあります。
2.
第五回[10042827]の記述に極めて重大な記述ミスがあります。
(第十回で訂正していますので、全部読めば気付くのですが…)
誤:電流伝送
正:電圧伝送
これだけ押さえておけば、取り敢えず大筋問題は出ない筈です^^;
(細かいミスタイプや誤変換は幾つか気付いているのですが放置…)
間違った情報を持たれて誤解されるのは嫌なので、こんなので申し訳ないですがコメントを残しておきますm(_ _)m
ではでは。
P | 2010年05月14日 00:22
YAMADA the GIANTさん、こんにちは。
「知識の上に経験を積んで『知恵』になる」
「最近は、能書きはたれるけど知恵を出せるやつが少ない」
なんておじさまはぶつぶつ思ってます(笑)
「知識」≒「情報」はちまたに溢れていますけど、自分のもの
にするには経験しかないかな…だから「知恵」をしゃべる人は
素晴らしい…今回、YAMADA the GIANTさんが出会った人も
きっとそんな人なんでしょうね。
素敵な出会いでしたね。
Nally | 2010年05月20日 17:45
>プレク大好き!!さん
先日はどもです。相当楽しかったので、また飲み会しませう。
濃いフォローもありがとうございます(笑)
改めてまとめておくと、下記リンクでプレク大好き!さんが書いている10回に渡るオーディオ講座を読むと、デジタルオーディオを理解する上では非常に参考になります。CD-Rに関する話が主ですが、内容はデジタルオーディオ全般の理解に役立つものです。ボリュームがあるので理解しながら読むには時間と覚悟が必要ですが、読んで損はないですw
リンク1
リンク2
>Nallyさん
>「知識の上に経験を積んで『知恵』になる」
良い言葉ですね〜。現実にフィードバックできなければ、情報なんて無意味ですよね。ボクはオーディオの醍醐味は"試行錯誤"にあると考えているので、自分なりの経験を積んでいる方と話していると楽しくて仕方ないです。
Nallyさんも、Shure m97xe仲間になったことですし、その後のカスタム期待しております(笑)
Nallyさんのレビューも読み応えがあるので、興味ある方は是非★
※ついでに、ボクのエントリーを少し補足させてもらうと、「A/D、D/A変換は常に同じ結果を生むわけではない」というのは、言われてみれば目から鱗でした(電源やら諸要素を考慮すると、厳密な意味での同一条件というのは有り得ないので)。意外に見落としがちなポイントなので、デジタルオーディオを考える上ではヒントになると思います。ざっくりした例を一つ挙げれば、データ自体に変化はなくても、デジタル世界では裏で頻繁に行われているエラー補正といった処理と連動して関係機器の電源が揺さぶられるなどの諸要素が、D/A、A/Dした際には音の影響として出る可能性があると。
YAMADAtheGIANT | 2010年05月22日 01:09
YAMADA the GIANT様
こんばんは。プレク大好き!!@価格.comです。
はい、是非飲みませう♪
あ、でもあまり大音量は耳が壊れるかも…(汗)。
…と心配してみたり。
その前に肝臓が壊れるかも知れませんが…w
>CD-Rに関する話が主ですが、
確かに…^^;
何せ、きっかけが「CD-Rで音が変わるんですか?」という質問でしたから。
一応、AV機器系の板でしたからCD-Rばかりにならない様に書きました。
Nally様
>「知識の上に経験を積んで『知恵』になる」
私も似た思いです。
「現実に活かしてこそ、初めて知恵となる」という感じでしょうか。
知識だけでは駄目で、活かせるかどうかが重要だと考えています。
それと、軽くですがレビューを拝見しました。
GT-2000オーナーでしたか^^
実は、私もGT-2000を未だに狙っています。
いつかは必ず入手しますよ。
ところで、別電源は試されていますか?
私は、GT-2000の入手に先駆けて(先走って?)、電源を自作してしまいました^^;
今は放置していて眠っているのですが…(汗)。
フォノイコも単体で持っているのにこちらも封印中…。。。
「太くて甘い音」を求めておられるとの事ですが、太めのリード線を利用されると改善するかも知れません。
但し、硬過ぎる線だと甘さが取れる可能性が高いと思います。
私なら、しなやかで太めの線を探します。
…と、ちょっと独り言…^^;
プレク大好き!! | 2010年05月22日 20:33