コエグでたまたまTraktorを使用していたDJがいたので、これを機会にサウンドチェックしやした。覚え書きとして、現時点での印象をまとめておきやす。間違ってたり独りよがりな面もあるかも知れませんが、ご容赦を。
とりあえず、巷でよく言われる「音が劣化しない」、「レコードと大差ない」ってのは真っ赤な嘘っす。専用のインタフェースさえ繋げば、タンテとPC音源を切り替えられるのは便利だけど、所詮フィルター通してることになるんでノイズも乗りやすいような。。。
これは、聴きなれているタクミくんのシステムやLIVEraryのシステムで確認した結果なんで、参考に値する意見かと。クラブ並みの爆音でもスタジオなみの程よい音量でも、印象は同じですた。
といっても、PC DJを否定したりしてるわけじゃないんす。この前StripesのYuくんにSashaのMIXを聴かせてもらったけど、確かにPCでしか出せないGroove(クイックミックスとか即興エディットとか) はあるし、ミックススキルを超えた高度な世界観も構築しやすい。既に一部のジャンルでは音源はデータでしかやり取りされてないし、コストパフォーマンスやバックアップ性もいい(日本だと地震があるので、DJなら「明日レコードが全部なくなるのでは」という恐怖はいつも感じてるはず。)ディストリビューターに頼らず、DJとクリエイターがダイレクトに繋がるのもアングラのあるべき姿だと思ふ。
音質については確かに良くないけど、踊るに耐えないレベルでもなさそうだし、海外のビッグパーティーやトップDJが使用してるあたりを見るとセッティング次第ではなんとかなるはず。向次郎も同じこと言ってた気がするけど、ここら辺は現場PAの対応と、インタフェースの性能などが上がるのを待ちたいところ。DJも、PCプレイに合わせたセットやスキルが必要になってくるんでしょう。
前にも書いたけど、ネットの出現で時間と空間を超えて様々な音源に誰でもアクセスできるようになった以上「DJは選曲と流れ」なんて時代は過ぎたし、センスだけでなくスキルやテクニックが問われる時代が迫ってきてやす。選曲、ミックス、イコライジングなんかは前提として、音響やマスタリングとかまで含めた総合的な能力が求められてくんでしょう。
おそらくボクもDJを続けていれば、そのうちPCを取り入れるはず。実際、マイクを握る機会が増えてからは、ミックスと両方やるのは忙しくなりすぎるんで、PCプレイに可能性を感じてるし。
デジタル化が進めば、そのうち有名DJノプレイリストならぬプレイデータとか出回る時代が来るはず。ブート盤ならなぬブートデータがP2Pで出回ったり、有名DJのデータが抜き取られて取引されたりとか。
データは無限でスピード感もあるから、コレクター欲とか、耳の早さを競うような楽しみは薄れそうなんで、それは悲しいけど。音質の問題をクリアできるならオンラインで世界中のサウンドシステムが繋がったりしたら、面白そう。
電子音楽を聴いてる以上、見た事もないDJをいつまでも崇拝してるよりは、技術の進歩に合わせて試行錯誤しながらでも新しい方向へ進んだ方が健全だと思いやす。ただ、ボクが今やりたい音には合わないだろうし、お金も時間もないんでしばらくはいいですが。
ダラダラ書きますたがあくまで個人の経験に基づいた感想なんで、使用者なりの意見とかあったら情報交換しませう。
コメント:
自作エディットでCD使用するのはいいよね☆
外タレとか結構やってるし、あれ?なんだこの曲~って見ると自作CDだったりするもの。
kap | 2007年09月14日 11:57
wavファイルの使い方・音の出し方をクラブごとに見極めてちゃんと捕らえる事が重要みたいです。そして、クラブ側、サウンドシステムの保有者もそれに対応した音作りが必要な時代だと思うよ。
ちなみに俺はレコードもファイルもCDも全部クラブには持っていってます。
remi | 2007年09月14日 13:25
>Kap
自作エディットはやってる人多いよね~。
ただ、自作してPCで書き出したCDを鳴らすのは誰でも可能だけど、それでトバせるかってのはまた別次元の話になってくんだよなあ。ダンスミュージックって展開が単調だし、他のジャンルに比べて鳴りが占める部分ってのはかなり大きいと思ふ。
そいえば昔、ガルニエが『The man with the red face』の自作エディットをYellowでかけててぶっ飛ばされやした。ブレイクがアホみたいに長くて(オリジナルも長いんだけどさらに!)、リリースされないかなあとずっと待ってたけど結局1回しか聞けなかった。。。
>remi
確かに、「何をかけるか」より「どう鳴らすか」が重要に入ってきてるよね。
現場にいるPAやシステムの大半は、アナログの音質に合わせてるはずだし、意識しててもまだノウハウや対応機材も少なそうだし。
それに、アナログ、CD、PCあらゆる音源に対応できる汎用システムや、どんなシステムでも最大限機能する音源なんて理論的にはありえないから、ここら辺のギャップはDJ側が埋めてくしかないんだろうね。
あと、アナログ派とPC派が同じパーチーに混在した場合、「音出るじゃん」という理由だけでインタフェース繋ぎっぱなしにされちゃうのは、アナログ派はツライと思ふ。。。簡単に外せる時は自分の番で外しちゃうけど、ブースによってはそうもいかないだろうしね。
ここら辺は、みんなで情報交換してきましょ☆貴重な情報ありがと!
YAMADAtheGIANT | 2007年09月14日 14:26
補足。
個人的に感じてるPC DJの魅力は、タンテの操作性を一切崩さないところ(厳密には微妙に崩してんだけど)。これがあるから、PC DJの方がCDJより何倍もインパクトがあるし意義もある。CDJだってテクニクスのタンテをシュミレートしようというコンセプトだけど、結局ゆるゆるピチコンはあんま改善されなかったし。
ミックスジャンキーならやっぱりテクニクスで混ぜたいんす。
名無しのJACK | 2007年09月14日 17:25