Pureselfご来場ありがとうございました!
おかげ様で、雨&大寒波にも関わらずエントランスに行列ができる程の記録的な集客で(箱のレコードらしいす)、わざわざ地方から足を運んでくれた方もチラホラいて、DJ冥利につきる一日でした。
確かWaterの山口さんも同じようなこと言ってたけど、良いパーティーの後って余韻が強すぎて終わった後もソワソワしちゃうんす。この感じ久しぶりに味わいやした。そりゃ内側の人間だから、お客より感動してる面もあるかも知れませんが、積もる想いもあるんで今回ばかりは許してちょ。
1回目から遊びに来てくれてたナベくんとお客さんが良い顔しながら踊ってるフロアを眺めながら、しみじみしてる瞬間とかたまらなかったなあ。自分の出番が終わって調子こいて遊んでたら、これまた調子こいてる全然知らない人と行動してたりとかクラブっぽかったす。デス君&ヤマト君が持ち込んでくれた業務用のレーザーもイカしてやした。
■レーザー(動画)
交通の便が悪い箱で、ディスカウントも取らない、タイムテーブルも発表しないというわがままなポリシーを貫いてきたのは、純粋に一晩通して遊びたい人だけに来て欲しいからなんす。パーティー好きならDJの残り時間とか気にせずに、音に任せて好きな瞬間からエンジンかけたいはずだし。来た人ならわかるだろけど、一晩通して色んな世界があったけどタイムテーブルの感覚とかあんまりなかったでしょ?
Pureselfのメンバーは元々身内ではなくてフロアで繋がった人間ばかりだから、音楽性がみな同じ方向というわけではないんす。ただ、自分がフロアで感じたことがリアルという信念だけは共通してて、くだらないパワーゲームやお客不在の「DJのDJによるDJのための学芸会パーティー」に対する反抗心は人一倍強いし、どこに行っても見たことある客層という最近のシーンにはずっと閉塞感を感じてたんで、Pureselfらしい客層とサイケデリックな雰囲気を少しでも見せれたのは収穫ですた。ノブさんも「まだまだこういうお客さんがいるんだね」と驚いてたそうす。
前半にやってたword of mouthはPureself1周年の時のミラクルなプレイから一皮向けて最近は貫禄すらちょっとでてきたけど(外見の貫禄は前からあったけど)、Fitnessの成長ぶりも目覚ましかったす。身内評価を差し引いても、ミックスという一点に限れば、Grooveに対する嗅覚がボクの知る限り若手では一番鋭いと思います。ムラもあるんだけど、ボクのような凡人が何年も時間かかったようなことを、サラっと感覚でやってる瞬間があって驚きやした(ピッチ合わせとか単純な話ではなく)。独特の世界観もあるし、そのうちなんかのきっかけで大化けするはず。
word of mouthとFitnessが良い意味で予想を裏切るプレイだったんで、ボクも事前にかけようかなあとボンヤリ決めてたレコードをやめて、そのまま流れに乗る感じでやりました。お客さんに導かれながら真っ白にプレイする感覚が心地良かったす。Felixにも褒めて頂き感無量ですた。
良いDJってブース内で交わす会話や仕草でなんとなくわかるんす。Felixはブースに入ってきた時の挨拶やレコードの置き方が、この人遊び慣れしてるなあって感じで期待大。選曲重視のDJかと勘違いしてましたが、始まってみればミックスで魅せる正統派のDJであがるあがる。サイケデリックなラインは抑えつつも、洗練されたスムースなディスコ&シカゴサウンドで個人的には直近のIdjut Boysより好みでした。
終わった後、Fexlixに「カスみたいなテックハウスやクリックハウスが氾濫する中、あなたの楽曲やレーベルは、古き良き伝統的アメリカンハウスの良心とヨーロッパ的なエッジな感覚が融合されてて、ボクはそのバランスが大好きです。例えば、Cynic○○番で使われてるボイスサンプルだけがマスタリングバランスを無視して馬鹿みたいにでかいとか、○○の曲のフレーズで〜、」みたいな話を興奮しながら延々語ってたら、嬉しそうにニヤっとして「そうそう、それがFunnkyってことでしょ」。こういうこと言うと怒るかなとも心配もあったけど、彼のレコードは結構買ってるからと思いきって伝えて良かったあ。この時代にファンキーって形容詞が、さらっとでちゃうあたりがカッコいい。House music is not only psychedelic but also...
Nobuさんは、それまでのDJが紡いだ流れやPureself独特の空間を踏まえて見事な世界観でハメてくれやした。womが世界に一番近いDJだよねと形容してたけど、まさにっす。ちょっと楽曲がヒットしたらくらいで来日してウンコGroove垂れ流してる外タレとか、日本にはこういうリアルなDJがいるんだからナメないで欲しいす。
実はNobuさんのパーティーには何度遊びにいっても怖そうな人だなあと思ってたんですが、話してみたらプレイの極悪さとは正反対の人の良さに感動しやした。仕事でもそうだけど一つでも芯のある人は自分に自信があるから、腰が低いし人間できてやすね。
Pureself朝方の定番になりつつあるArataくんは相変わらずの安定感で、ソウルフルなデトロイト節を魅せてくれやした。音の出し方はPSメンバーの中じゃ彼が一番安定してるから、サウンドチェックはいつも彼にお願いするんだけど、Pureself用にボクがカスタムしてきた針もご満悦だったようで嬉しかったす。目にも留まらぬジャグリングプレイでJeff Millsの前座とかやってた時代から比べるとこの進化は面白いす。
まあ、人が入ればいいってもんじゃないし、パーティーとしては新たな課題も見えたので、来年は更にパワーアップしたPureselfをお届けしたいと思ってます。これからもDJ営業マンだとかフェイクな業界人じゃなく、スキモノの方だけを見ながらやってきやす。音とかしがらみとか小難しい部分はこちらで全て処理するんで、お客さんはおやつ片手に遠足気分でどうぞ。
早速、面白い企画があがってますんで、次回も乞う期待下さい。
最後に、契約を超えて諸々のリスクを承知で寛大に協力してくれた、Orbitスタッフに最大の感謝の気持ちで一杯です。迷惑や苦労もかけたと思いますが、Orbit側の協力がなければ実現できなかったです。今まで色んなところでやってきたけど、東京でここまでしてくれた箱はないす。
<おまけ>
大阪から遊びに来てくれたMaestroくん(初対面)を、パーティー終了後LIVEraryへ拉致。夜までアフターは続きました。
YAMADAtheGIANT | 2007年12月24日 | Pureself | コメント (3)