モロッコ旅行記1からの続き。
■シャウエンからフェズ経由出マラケシュへ。
迷路の街FEZ
フェズは夜行列車を待つ数時間の間にちょろっと散策したけど、噂通り5分で迷子になった。なんとか戻れたけど、途中からリアルに身の危険を感じたので、深夜徘徊は絶対ヤメた方が吉w
バスの休憩中にプラプラしてたら、好き者のおっさんに話しかけられ仲良くなる。見た目はダンディな紳士だけど中身はかなり好き者。ミントティーやら色々とごちになる。
ミントティーの正しい入れ方
これを10回くらい繰り返してた。
確かにおっさんの入れたティーは抜群だった。
ちなみに、こういう風にミント葉が丸ごと入っているのは大抵まずい。
■シャウエンから1日かけてやっとマラケシュ(MARRAKECH)へ。
元画家の造園をイブサンローランが買い取って公開しているマジョレル庭園。
珍しいサボテンがたくさん
■翌早朝から3日かけてサハラ砂漠へ出発。道中は色々見れて楽しい。段々と砂と土の世界に
■マラケシュ〜サハラ砂漠までは距離があるので、ダデス渓谷で一泊。逆光で写真には納められなかったけど、この周辺の山脈はベルセルクの蝕みたいなグロテスクな形状をしていて異世界に迷い込んだよう。
ダデス渓谷は、その名の通り山脈に囲まれたただの渓谷で特に何かがあるわけではないけど、静かな雰囲気で落ち着ける。山中にもホテルやキャンプ場がかなりあったので、砂漠への中継地としてもよく使われているっぽい。
GORGES DU DADES
■翌日も早朝に起きて砂漠の入り口となる街メルズーガを目指す。
砂漠に近づくに従って、道が未塗装の砂道へ変わってく。車で砂漠の入り口まで到着すると、遊牧民ベルベル人の先導でラクダに乗って砂漠内へ。夕暮れから1時間くらいラクダで歩くと、パオみたいなテントがいくつかあってそこで一泊。
太陽が照っているうちはそれなりに暖かいんだけど、日が落ちると数秒単位で寒くなる。当然、夜になると洒落にならないくらい寒く、あまりの寒さに朝4時に目が覚めた。Tシャツ+ヒートテック+フリース+アウターでもクソ寒かったので、ダウンジャケットとか持っていってもよかったくらい。
旅行前はサハラ砂漠にはあまり期待してなかったけど、実際に行ってみると完成された美に圧倒される。砂海に太陽光が反射するか、地球の丸みがわかるほどの満天の星空、自然のものとは思えない統制の取れたミニマリズム。砂漠に入ると自然と誰もが喋るのをやめてたのが印象的だった。
砂はサンドボーディング(スノーボードの砂漠板)ができるくらい細かく、足で滑ってみたけど砂というより雪に近い感触。
ただ、最も特筆すべきは完成された光景よりも未知の静寂にある。小節や映画にあるような風が吹き荒れ砂埃が舞うイメージとは異なり、実は穏やかで空気も澄んでいる。
砂自体に吸音性があるうえに、動物はおろか草木もほとんとないので、夜になると驚くほど音がしない。どんな田舎に行っても、虫、鳥、風の音といった自然音すらも聴こえない完全なる沈黙というのは人生で初体験。無響室のような圧迫された感覚もなく、まるで静けさに満たされた空間に浮いているような感覚。
携帯スピーカーやiPodは持ち歩いてたけど、静寂があまりにヤバ過ぎて使う気になれなかった。
あと、日の出、日の入りは当然綺麗だが、個人的にヤラれたのは月の入り(ムーンセット)。月が砂の曲線に消えゆく様とかもうね・・・
モロッコ旅行記3へ続きやす。