(上)今回試したリード線
(下)現在のリード線
暑さと忙しさで死にそうですが、久しぶりにオーディオの話でも。今回はリード線のお話。
今ボクが使用しているカートリッジは、以前に紹介したShurem97xeです。現場での機能性と音質(特にアレヒとの相性)については現時点ではベストだと確信しているので、更にこいつの能力を引き出してやろうと、色々いじってみやした。
まずは購入時に変更したリード線の太さを変更。リード線の取り扱いってオーヲタの間では簡単とされてますが、リードのひねりなど意外にセンスが要求されやす。オーディオマニアとかありえない角度でつけているシェルあってビビりやす(コレとか凄い)
試したのは素材は変えず(Western Electric社、すずメッキ単線)、リード線自体の太さを太く、長さを少し短くしたもの。左右のターンテーブルの片方はそのまま、片方は太くしたものをセッティングして試聴。音質は、太い方がパワーが出るというかメリハリが増しやした。ボーカルとか元気良く聴こえる感じ。
ボクがDJ用の機材に求める要素は、ざっくり言えばサイケデリック(トビ)とダンス(Groove)しかないんですが、この2つの条件を満たすには長さという概念が不可欠。瞬発的な音の良さ(特定の周波数や楽器に映える)はよく語られますが、個人的には地味な音質でも様々な音源を数時間連続で聴いても"飽きない""疲れない"という汎用性の方に重きを置いてやす。原音再生というオーディオの基準にしても、電子音楽の場合は何を"原音"とするのかは難しいしね。巷に溢れる大半の電子音楽は再生されることを前提にした音楽なので、個人のセッティング次第で大きく世界観が変わるのが妙味。もちろん、生音の神秘的な倍音に迫るようなピュアオーディオノリも好きなんですが、DJで考えると細かい部分で優先順位が違ってくるんす。
んで、リード線を太くした結果なんですが、残念ながらボクの求める方向性とはちょっと違うかなあという結論に。
迫力は確かに増すけど、ここら辺はミキサーやアンプといった心臓部にあたる機材でカバーできるし、自宅のような小さい音の環境で迫力を求め過ぎると、爆音環境のフロアじゃ痛い音になる危険性もあるし。ちなみに、売れ筋のDJ用針が大抵ドンシャリ系なのは、手軽に自宅環境で迫力が増すからってのが理由のような気がしやす。
メリハリが増すというのも、裏を返せば当たり外れの差も大きくなるということ。実際、テクノのようなエグイ音質のレコードは相性がよろしくないのか、バランス悪く鳴ってるものがありますた。とは言っても、情報力では優ってる部分もあるので、一聴した音の良さでは個人によって好みが別れると思います。どちらも悪い音質ではないはず。
ただ、DJプレイを前提すると、元々使っていたリード線の方がアレヒミキサーとの相性は良いし、色々な音源にキモチ良くハメてくれると感じたので元に戻しました。
次に手をつけたのがヘッドシェル。しかし、これが空けちゃいけないパンドラの箱だったらしく、悪夢の始まりでした。長くなったんで、この話はまた次回に。。。
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