音出しに参加するため、21時頃には現地到着。初絡みの人が多かったので予想がつかなかったんですが、開始前からお客さんが並んでいたり、パーティースタッフさんのテキパキした動きを見ながら、今日は良い感じになりそうだと確信。レーザー、スモークなど設置されていて、音は結構出ててクラブの外にいても踊れるくらい。今年の初めに行ったAngeloも音がガン漏れしてたけど、横須賀は音漏れに対する耐性が街にある気がす。外人が多いから良い意味で鈍感なのかね。
　パーティーは、批評や勉強みたいなノリは皆無で、お客さんが純粋に遊びに来ている感じが素敵で、最後は延長→アンコールまで。朝方、上半身裸でブース横で踊っていたなぞなぞ君は最後こんな感じ。奥方がいないとみんなヒドくなるな。

朝方の模様。ミキサーがアレヒだったので、楽しくミックスできました。

■終了後は、オーガナイザーの家に泊めてもらうことに。しかも、DJがパーティー中にお酒を飲んでもいいように送迎用のドライバーまで用意されてる。要は、下の後輩がパーティー中に酒を飲まないでおいて、代わりに運転してくれるということ（もちろん、こちらからそんなお願いはしてやせんよ）。
　朝方、駐車場に行くと既に直立で待っている人がいて、「今日運転させてもらいますMです。よろしくお願いします」と挨拶。よろしくお願いするのはボクらの方なんだけど、あまりに完成された低姿勢に逆に圧倒される。彼こそがプロの舎弟M君。大ヒットキャラの登場。
　目的地までは市内を通ればすぐ着くらしかったけど、M君はわざわざ海沿いを走ってボクらに名所などを説明してくれる徹底ぶり。運転も慣れてるのかうまいｗ　これが失われた縦社会か。クルーというよりまさにファミリーだね。

■泊めてもらった場所は農家で、畳＆神棚のある田舎部屋でぐっすり就寝。DJ後は寝起き悪いのが常ですが、この日は珍しく数時間で起床。早い時間だったので、畳の匂いと竹のせせらぐ音に誘われ読書。う～ん爽やか。
　午後になるとクラブ仕様に改造された離れで、アフターパーティーが開始。ウーハーとレーザーを完備し、下手な小箱より音出てるんじゃないのってくらい音がデカイ。ウッドデッキでは、エビやカニなど豪勢なBBQまで用意されてる。電気配線や塗装、ウッドデッキまでDIYだとか。素晴らしい。
　うすい会に足りないのは組織力だな（BBQ検定受けてる場合じゃない）。

■BBQでも舎弟のプロことM君は大活躍。先輩が「M～！！」と一言叫ぶと、凄い速さで飛んできて用件を聞く。タバコがなくなると、ダッシュで買ってくる。気の使い方がとにかくプロフェッショナル。太虫もこれくらいできればなあ。
　一番笑ったのは、グツグツ事件。M君がソファーで寝ていると、「線香花火のグツグツしてる部分を顔に落としたら起きるかな？」とみんなで悪ノリが始まる。一人がグツグツを持って近づいていくと、M君は薄目でグツグツを追っている。危機迫る状況下においても、先輩をたて寝たフリをするという徹底した舎弟っぷり。結局、この下手過ぎる薄目が面白過ぎたので、グツグツはお開きに。空気を壊すことなく場を収めるというプロの仕業。

■M君の他にも双璧のキャラクターがいて、爆笑電気屋のY君。あらゆる話題も彼の誘い笑いにかかると大爆笑を引き起こす。部屋の中に花火を突っ込んで爆笑するなど、悪ノリがヒドい。グツグツ事件の際も、一番煽っていたのは彼だったｗ　電気仕事になると異常に手が早いのもいい。
　アフターパーティー中はフリースタイルがあちこちで勃発してたんですが、その内容があまりにも馬鹿らしくて大爆笑。中でも舎弟のプロM君と誘い笑いのY君のバトルは伝説。先輩にあたるM君（舎弟のプロ）を後輩であるY君（電気屋）がディスるというラップ下克上。「先輩面してんじゃねえ～」みたいな内容のリリックでＹ君が一蹴すると、負けじとM君も「ラップを愛する気持ちは誰にも負けない」的な内容で逆襲。他のファミリーまで輪に入ってきて、それが延々と続く。もう完全に漫画の世界ｗ　縦社会でありながらラップの借りはラップで返す姿が美しい。みんなノートとペンと辞書を持ち歩いてるようなラッパーでは全くないし、技術やオリジナリティーを争ってるわけでもないんだけど、あの純粋さはアンダーグラウンドだよなあ。

■とにかく２日間通して感じたのはファミリーの強く美しい絆。幼い頃から結びつきは、音楽を通じたそれよりも強い。正直、ボクにはあまり縁のなかった種類の絆なので羨ましかったな（まあ傷のない人間はクラブに行くわけないんで、それはいいんだけど）。フライヤーにあるマークがファミリーが各自の体に彫られていたり、パーティー名を日本語読みするとリーダーの名前になるとか素晴らしい。
　ボクが毎週転々とする渡り鳥DJでやってるのは、クルーやオーガナイズが性に合わないからとか、馴れ合い以上の何かを模索したいとかいくつか理由があるものの、最も大きいのはDJを通じてこういう無名の素晴らしいパーティーや人々に出会えるから。最近、暗い話題ばかりで落ち込んでましたが、刺激をもらいました。ありがとう。

＜おまけ1＞
新しいの吸う人

＜おまけ2＞

1部Photo & Movie by mee

＜追記＞
頂きました。