■連休中は、Marcyの家に3連泊して制作作業。Macyが最近購入した303のクローンシンセが予想以上に太い音色でアガる。ハード特有のノイズがいい味。
途中で抜けて、Fairgroundのアフターパーティー@OathでDJ。サラっといただけだけど、やっぱりCHIDAさんがハウスしててよかった。IPPIさんと大好きな大阪の話をしてたら、逝きたくなってきた。来月が楽しみ。一時期は2ヶ月に1回くらいのペースで通ってたからなあ。
Oathから帰った後も作業を続け、気付いたら倒れるように就寝。夜中にマーシーが機械音のような歯軋りをしてたので「さすがテクノ好き」と関心。録音しようかと思うも、携帯レコーダーを持ってなかったので諦める。太虫先生(太マット@帽子が変)の大砲イビキ(キレそうになった被害者多数)とあわせたら生き地獄必須w
3日目も朝から缶詰作業。峠も超えたので二人で作業する箇所は追い込んじゃおうとすると、Macyが「秋葉原でお気に入りのフィギュアが発売されるから。。。」というふざけた理由で夕方頃お開きに。共同作業は基本的に嫌いなので避けていたのですが、気分転換も早く非常に効率的。トラックはイメージに近づいてきたので、そのうちお披露目しやす。
3日通して素晴らしいタイミングと味で用意されていたMacyの同居人の飯が最高でした。marcyに「お前何も家事してないだろ?」と問いつめると、「え?換気してるよ」と答えてました。嗚呼。。。
■家に帰るもやることがないので、うすい会@埼玉へ。チャリで行ってみたら思った以上に遠くて挫けそうになる。1時間以上かけてやっと目的の土手に着いた瞬間、撤収作業が始まるという非情っぷり。みんなで適当に飲んで帰る。ミウクメンと太虫が調子のってたので今度懲らしめてやろうと誓う。うすいさんは怒られるぞ〜。
■久しぶりに新宿へ。ん〜レコ屋減ったなあ。
ロスアプでヤマベさんと「虫の交尾はシンセみたいな音がするらしい」という話で盛り上がる。甲殻がぶつかる音は、良い鳴りをしそうだ。そういうレコードも存在するらしいので、今度掘ってみよう。
その後、10年来のクラブ友達であるレミと合流して1年ぶりくらいに二人飲み。クラブ無き時代にハウスをどやって伝えていくかとか、黄色の裏話とかネットじゃ書けないような話を延々と。Luke Solomonが○○にレコード運ばされてキレてたとか、Abe duqueとVictor CalderoneとJoey Beltramの仲の良さとか、Doc Martinのレコードバック見るとDeep Houseの履き違えぶりが凄かったとか(超褒め言葉)、黄色ブースにはルイベガ台やフランソワマットがあるとか、裏で土下座した後に○○が待ってたとか、世界の中田(メタモ、黄色、マニアックの外タレブース裏で非公式に活躍していた彼)とか、ピートークの連発。やっぱ黄色にはよくも悪くも業界臭があって、今のように遊び場が無味無臭の方向へ進んでいくとああいう匂いも懐かしくなるなあ。若い頃は、つまんねえしがらみやうるさい先輩は面倒臭いだけと感じてたけど、振り返ると色々学べたこともあった。美辞麗句よりも説教が宝と感じるようになったのは歳を取った証拠。
途中からTwisted, Groovilicious, Tribal America, Henry Street, Bottomo Line, Junior Boys Own(音が悪かった頃限定)、Strictly Rhythm(赤)あたりの90年代ハウスの話になる。これにNu Grooveとか入ってきちゃうとピントが逸れちゃうんだけど、お互いそのラインは出さないあたりが阿吽の呼吸。Low Passのリズムが〜とか、Roach Motelの和音弾きが〜みたいな話であれだけ長く話せる奴はレミ以外にいない。
特に爆笑したのは、Junior VasquezとDanny Teagliaが犬猿バトルしてた頃に、JuniorがDannyの代表作であるElementsを20分近くロングプレイした話。Juniorがプライベートな色絡みでかけたというのが真相みたいだけど、ぐっとくる逸話だよなあ。ちなみにkeep it hardやHard and soulとか言われていた頃のNY Hard感は、「Masters at workよりHardかどうか」という暗黙のルールがあったとかないとか。だから昔の音源を聴くと、全然ハウスだったりするのかあ〜。ちなみにボクはDanny Tenaglia派ですが、彼のカウントダウンは今まで3回経験してるのがちょっと自慢す。
ここら辺から「やっぱハウスはゲイサウンドだよな」という燃料投下。場所も新宿だし。残念ながらボクのセクシャリティーはストレートだけど、DJプレイの根底にあるのがゲイサウンドだってのは昔から一緒。高校生の時ハウスがどうしても聴きたくて、初めて逝ったのもゲイパーティーだったし。Kehinさんがボクのプレイ見た後に「ゲイなの?」とたまに確認してくるけど、ハウスDJにとってこれ以上の褒め言葉はないといつも思う。
発展場のBGMとしてハウスを利用しているダサイパーティーや寒い箱があるのは事実にせよ、肉体的な快楽とふざけた非現実性を代弁する水っぽさこそがボクにとってハウスの魅力。洗練された芸術と呼ぶにはお粗末過ぎるチープな構造の音楽が人々を魅了するのは、マイノリティーが集団意識を感じる美意識が内在するからであって、だからこそアンダーグラウンドミュージックなんだと。
もし、こういう文章を書いて音よりセクシャリティーに焦点がいくようだと悲しいなあ。誰もが知ってるCan you feel itのリリックをよく読み返せばそんな感想は出てこないはずだし、フロアでセクシャリティーなんて全く関係ないなら。
■良い議論ができたのでうまくまとめようと頑張ってみやしたが、自らの文才の無さを再確認するに終わったので、地道にDJで頑張ります。上に書いたようなノリに興味がある人は、一回現場にも足を運んでみてもらえると幸いです。
■数日後、昔からお世話になってるJ先輩から「なんで飲み会にオレを呼ばなかったんだ」と怒られる。縦社会を重んじる人間の嗅覚は凄いというお話。
<おまけ>
若かりし頃のDanny Tenaglia&Junior Vasquez。貴重な2ショット。
DannyのTシャツがヤバい