Goodbye 2006
Air LIVEraryがあったんで、書く暇なかったんだけど一応2006年の総括しときやす。
今年も色んなレコード買ったけど、Disco Dubやシカゴ、デトロイトブームに続く大きな流れが出てこなかったのがちょっぴりもどかしかったかも。ルーツ的なノリは、もうお腹一杯になっちゃったし。ここ1年でどんどん硬くなってきたから、Progressive Houseが出現した時のようなDeepな人種とHardな人種が同じ方向を向くような流れを期待してたんだけどなあ。ネット配信だけでもプチブームみたいなのは作れるちゃうし、これだけ趣味も多様化しちゃうと、ハウスシーン全体を引っ張るようなムーブメントの出現って難しいんでしょうか。
あとD.I.Y.方面のパーチーは相変わらず活気あったけど、大箱とは完全にお客さんが別れちゃってるのも悲すい。外タレも同じ人ばかりで、未知の人があんまり来なくなってるような気がするし。水@黄色みたいなのを週末にやって、D.I..Y.方面の勢いが上まで伝染してくれることを激しく希望しやす。
でも、曲単位、アーティスト単位ではカッコ良いのはたくさんありやした。そんな中でも、個人的に今年一番のヒットは、この人。昔から数枚だけリリースしてたんだけど、今年に入って一気にクオリティーも上がって仕事量も増えやした。好きな人ならわかると思いますが、あえて名前はふせときやす。なんでも、わかったら面白くないっしょ。そろそろファーストアルバムがリリースされるらしいので、このジャケ見かけたら要チェックっすよ。
2月頃発売予定らしいす
あ、あとマニアックラブとか鶴の間とか、お気に入りの箱が潰れちゃったのはショックでした(マニアックラブの残党は今どこに流れたんでしょうか。知ってる人いたら教えて下さい)。
大晦日はというと、ひっそりEMMA@Agehaへ逝きやした。「ロングセット」、「音の良い大箱」、「数千人規模の祭り」ってのを考慮すると自動的に蝶くらいしか選択肢が残らなかったんですが、周りの友人からはまるで非国民のような扱いを受けやした(笑)いいじゃん、みんなと違うとこ逝ったてさ。
だって、2006年元旦のFlower of Life@Universeがかなり良かっただけに、D.I.Y.方面のパーチーに逝くとそれと比べちゃいそうで嫌だったんす。年末の『濡れ牧場』も満足できたし。なんで、カウントダウンくらいは知り合いのいない大箱で、裸一貫で遊びたかったんす。誘ってくれた方、ゴメンなさいね♪また懲りずに声かけて下さいな。
んで、結論から言うと逝って正解でした。とにかく音凄かったです。カウントダウンってこともあり、本気汁出しまくり。あそこまで、蝶のシステムが生き生きしてたのは、オープニングで見たDanny Tenagliaの次くらいかも。バッシングを承知で蝶のポテンシャルを公言してたけど、フロアに入った瞬間「やればできる娘じゃん!」とニヤニヤ。音質だけみれば、前週に逝った時とは別次元でした(もち、あれはパーチー側の責任じゃないと思いますが)。フロアの前の方に入れたのも良かったっす。多分あそこが一番音良く聴こえるからね。
Yellowに代表されるようなスタンダードな骨太鳴りとは別ベクトルなんで好みは別れるんだろうけど、個人的に蝶の鳴りはオリジナルで好きっす。あれだけスピーカーあるのに、どこにいても平均的に奇麗に聴こえるし、スピーカー同士の音がぶつかりあうこともない。キャンセレーションとか色々計算してるんだろうけど、文系の人間からすれば狂気の沙汰としか思えないっす。海外のクラブ含めても、移動するスピーカーなんて見た事ないし(ライブの時はステージ前のスピーカー郡が天井まで上がって、ライブ終わるとまた降りてくる)。
あと、一番のネックであるフロアルールも無礼講になってて、タバコ吸い放題、酒の飲み放題はもちろん、その他なんでもやり放題だったのが最高でした。融通の利く小箱でもナシな事が結構アリになってて、これにはびっくり。セキュリティーも何も言わないんす。当然、スモークマシーンに頭突っ込んでる奴とか、フロアに座り込む奴とか調子こいてる人もちらほら。ボクはフロア隅に設置されてたサブスピーカーの下に、人が入れる小部屋のようなスペースを見つけ、そこでしばらく浸ってやした。スピーカーの下に入ったのは初体験かも。
まあこう書いても、文字面の良い箱ではないし勲章になるようなパーチーでもないので雑誌やmixiでカッコよくレポされることはないと思うんすけど、現場でしか味わえない「俗っぽさ」とか「はかなさ」こそハウスの魅力なんす。ロックは歴史を作るけど、ハウスは一夜を作るもんだし。
2年ぶりくらいに見たEMMAさんは、相変わらず華ありました。あの走ってるトライバルビートで踊ったのは久しぶり。大箱だとウワモノがスペーシーないわゆる"空間系"を連想しがちだけど、ズンドコのトライバルビートがこんな映えるとは~。ヒネリとか文脈一切抜きのど真ん中ハウスを久々に聴いて、嬉しくなっちゃいやした。EMMAさんが蝶で初めてやった時は、正直あんましハマってなかった記憶があるんですが、あの頃より確実にレベルアップしててあのじゃじゃ馬をしっかり乗りこなしてましたYO。EMMAHOUSEだけは世代が変わっても、未だに人入ってるって聞くけどちょっと納得。日本人で、あの人数をキッチリ躍らせるDJって何人もいないでしょ。
とはいっても、ラウンジとかは相変わらず最悪な状態だったんで、客層とか気にする人にはやっぱキツイ箱かもです。ボクは鈍感なんで、音さえ良ければあんま気にしないですけど。朝方LIVEraryで各方面のパーチーに逝った人達とも合流したんですが、話を聞く限りでは自分の選択はあながち間違いじゃなかったなあと一安心。
と、暇なんでダラダラ書きましたが、振り返ってみれば2006年は悪い年ではなかったのかなあと思ってやす。LIVEraryやPureselfといった軸になるパーチーも始めることができたし、大好きな大阪にも何度か逝けたし、何より素晴らしい出会いがたくさんあったしね。とにかく、パーチーにいる人はみんな良い人ばかり。DJも、ちょくちょく声かけてもらえるようになってありがたい限りですが、まだまだ力不足を感じる面が多々あるんでマイペースに精進したいです。
2007年は新しい流れに期待してやす。みんなが楽しい一年になるといいな☆
P.S.
金子賢の今後も暖かく見守りたいと思います。