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right.gif 電気用品安全法

巷でも話題の電気用品安全法。恐怖の悪法施行まで、ついに1ヶ月半。
もう知っている人も多いと思うけど、一応まとめておきます。

2006年4月1日より、PSEマークのついていない以下の電化製品の販売が禁止されます。業者はもちろん、個人売買も一切ダメ。

PSEマークってのは、電気用品安全法で定められた安全基準を満たしたものにつけられるマークで、このをつけはじめたのは2001年4月から。つまり簡単に言うと、2001年4月より前に発売された中古電化製品が買えなくなるということ。ビンテージシンセも真空管アンプもプレステも古いのは全部ダメ。

この悪法がおかしいのは、
■安全基準が不明確
■過去の機材を審査もさず、ばっさりすべて禁止
■売れなくなった中古電化製品達の処分費用を、消費者が負担(製品価格に転嫁されるので)
■施行直前まで、法律の存在をひた隠し(メディアも、スポンサーに電機メーカーがいるためか今まで黙殺。業者ですら知らない人もいたとか。)
■一定期間が過ぎると作動しなくなるタイムスタンプの義務化が検討中。(壊れやすいソニー製品を、ソニータイマーなんていって揶揄するけど、近い将来これが冗談じゃなくなるかも)

ざっくりと説明するとこんな感じ。詳細は、まとめサイトとか見て欲しい。つまり、文化面から見れば先人の遺産をゴミとして扱うと宣言し、経済面から見れば自由競争原理を否定した法律なわけ。ま、大手電機メーカーが中古市場をつぶし、新製品の売上確保を狙ったというのが見え見え。こんな悪法が通るのをみると、政治家への献金は抜群の効果があるんだなあ。

ただ、実際には『ビンテージ機材が全く買えなくなる』という状況はありえないと思う。石橋楽器なんかは早々に、中古機材の販売・買取の中止を発表したけど、中古アナログシンセに強い某有名店にメールして聞いたら「法律は遵守するが、なんとか販売できるような方法を探っている最中」との返事が。なので、大手は完全撤退しても、ネットや小さい業者は細々と闇取引を続けるんだろう。

「廃止しろ!」と叫んでる人もいるけど、いまさら廃止になるわけないので、現実的なレジスタンスとしては有形無実にしてしまうのが一番かと。罰則も罰金刑みたいだし。風営法で深夜営業を禁止されてても、実際は営業しているクラブみたいにね。

とは言っても、中古機材の供給が減るのは間違いないわけで、当然値段もあがるはず。お金のない人は新製品を買うしかないわけで、機材のオリジナリティーなんてのは今より薄れるはず。みんな同じ機材使って、同じような音作るなんて考えたくもない。

六本木ヒルズ、丸ビル、秋葉原ヨドバシ、表参道とか、最近の東京開発見ててもそうだけど、この国は本当に不便でつまらなくなっていくなあ。。。

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