■Fairgroundとは「定期市や移動遊園地の開催場所」みたいな意味のはずだけど、まさにそんなイメージ。少し歩けば誰かにぶつかる全員集合感。パーティーに人付き合いとか求めてやせんが、山中であそこまで見た事ある人ばかりだとアガりやした。
　出演者が多いので収集つくのかなあと思ってたんすが、普段聴く機会のないDJをツマミ食いする機会と捉えれば充分楽しめました。結局、こういうお祭でもないと好きなDJを中心に聴いちゃうだろうし、意義のあるパーティーだったっす。周りのDJや友人の話でも「予想より面白かった」という意見が多かったみたい。やっぱ、パーティーは足運ばないとわからないっすね。
　屋台が豊富だったのもお祭っぽかったす（ボクがKuminSoulのカレーを４杯食べたというのは内緒です）。

■ HIRANYA ACCESSのブースでまわすのは初めてでしたが、噂通り解像度高めの今っぽい鳴り。ブーステントが川に囲まれてるロケーションも爽快で、2フロアあるうちヒランヤブースの方が音質、雰囲気ともに好みですた。
　ミキサーはAllen&Heath S2(ロータリー仕様)を使ってやした。ボクがアレヒミキサーを買った際に、購入候補に入れてたモデルで一度触りたかったんす。アレヒの混ざり＋ロータリーだと恐ろしくスムーズっす。ミックス中に豆腐に箸をスッと入れて醤油が染み込んでく感じ映像が沸いてきてしまいニヤニヤ。
　EQは、最近アレヒが推している3バンド仕様でしたが、イコライジングした感触は良くも悪くもアレヒっぽい。もっと強めにブーストかませて、低域のカーブが"モコッ"じゃなく"ズンッ"だったら、よりGroovyなんだけどなあ。アレヒ信者だけど、EQだけはちょっと不満。
　前日に友人と長時間ハウス談義をした影響か、レイブノリは一切無視して箱ハウスのみでやってみますたが、意外に好反応だったので一安心。元々おじさん気質なので、年上の人に褒められるのは嬉しいす。

一方のフロアはCo-ex＋コバヤシステムが担当。やはりスピーカーで４方を囲むとビジュアルと音で圧迫できるので、フロア感増していいですね。
　ただ、初見の場所で２システムをコントロールするのにてこずったのか、音質に関してはほぼ同システムでやったPSraveの方が良かった気がしやす（規模が違い過ぎるので同列には比べられやせんが）。
　もう個人のサウンドシステムという領域は超えてるはずなので、経験値を積んで更に良い音を鳴らしてくれるよう今後に期待したいっす。もちろん、こちらのフロアの方が人は多かったので、踊れない程の音質ではなかったですよ。

■途中で爆睡していたので後半は聴いてない人が多いのですが、聴いた中で印象的だったのがAckkyさん。おこがましいのを承知で客目線で言わせてもらうと、この人はセンスのDJっすね。特に、あの悪いサングラス（通称：悪サン）持ってきた時は間違いない。
　この日やってたKehinさん、CMTさん、アポロさんを緊迫した漢の世界（ゲイサウンドじゃないのにあの女人禁制感は反則ｗ）とすれば、Ackkyさんのは女性的ですらある透明感と浮遊感。途中、このまま踊い続けても汗すらかかないんじゃないかと錯覚してしまいやした。しかも、前後をライブに挟まれ、持ち時間も1時間という条件であの深さ。フロアが総DJ予備軍みたいなご時勢に、肩に力入れずに自然体でDJしてる姿も救われやす。今っぽい音かけててもファンクネスがしっかりあるあたりも、遊びを知ってる感じがプンプンすんだよなあ。マヂ好きです、こういうDJ。
　ちなみにPureself一発目のゲストがAckkyさんというのは適当に選んだわけではなく明確なコンセプトに基づいていたんですが、間違ってなかったなと再確認。近々、また一緒になる機会があるみたいなので楽しみ☆

他に良かったのは、深夜帯のCHIDAさんや朝方のDr.Nishimuraさん、あと序盤でISOBEさんがかけてたHipHopやエレクトロがカッコ良かったっす。あまり一緒になる機会のないLatin君ややけ君のDJも密かに楽しみにしてたんですが、見逃してしまい残念ですた。

■これでお祭騒ぎのレイブシーズンもほぼ一段落。箱へ戻る季節がやってきますた。
　パーティーに活気がなくなりつつある一方で、ビッグレイブやフェスは毎年うなぎ上りという状況をみると、今は音よりもテーマパーク性が強く求められてる時代のような気がしやす。
　ただ、お祭りは数に比例して新鮮味が薄れていくものだし、パーティーの本質は（複数の意味でリスキーな）音にあるべきと感じてやす。名曲は何度繰り返しても色褪せないけど、遊園地は数回で飽きるのと同じで、雰囲気中心の遊びは肥大化させて食い潰すしていくしかないので。
　ボクはLIVEraryみたいなパーティーやレイブも大好きなんですが、DJの本質が箱にあるという姿勢は昔から変わってやせん。逃げ場のない環境から生まれる集団意識が変容していく様は、テーマパーク的な楽しさとは異なる快感です。壁一枚隔てて、平日と週末、日常と非日常が交錯する瞬間。音楽には様々な解釈があるにせよ、少なくともハウスという音楽の本質は、この感覚にあると薄々ながら確信してやす。
　フェアグラウンドで、Can you feel itの「Let there be house」の箇所をサンプラーで執拗にリピートしていたのは、ボクなりのメッセージを込めてやす（後ろでPeech boyさんがアカペラで歌いだしたのには笑ったけど）。
　最近はどのパーティー関係者に聞いても暗い話しか出てきやせんが、ブースに立つ機会をもらえるうちはハウスや箱の魅力を少しでも伝えられたらいいなあ。
　まあ、こういう話すると長くなるのでまた今度に。

■スタッフのみなさん、本当にお疲れ様でした。あれだけの人数をまとめる労力を想像するだけでゾッとしやすが、大きなトラブルもなく無事に終えられたのは優秀なスタッフと影の苦労によるものなんでしょう。主催者のユーコバさんは、一晩で明らかに10歳は老けてやしたねｗ　DJから見ても事前の連絡からステージ係までしっかりしていて、やりやすかったです。素敵な思い出ありがとうございやした。

＜おまけ＞
■七転八起の巻
来る途中の山道で、偶然見つけたレトロなおもちゃ屋。昭和25年からやっているらしく時間が止まってやした。大興奮して掘りまくる。

この風格
店名がどれかわからないのが昭和クオリティー
人生の教訓まで

掘りがいあったなあ

どらえもん風車

店の奥にも何やらブツが。。

んで、ボクがゲッツしたのはコレ。
パワードジャミラ
90年代中頃のデッドストック


パンダの音人形
音色がヤバいのでサンプリグ用に
使えなかったらSontonにあげよう

■怪人スタートリムの巻
実はフェアグラウンド開催前、某所で↓のような挑戦状が貼られてやした。

『〜聖書ofマントラ〜
来たる１０/４ (土)
場所フェアーグランド
ヤマダ ザ ジャイアント ＶＳ　天才キラー ∞対決∞

ルール 道具はアリ

レフリー 来てたらマイケル

よりギャラリー観衆を沸かせた方に軍配
時間無制限 一本勝負
※工作行為みえる範囲内ならｏｋ
ﾌﾛｱ ﾚﾃﾞｨｰ 募集☆経験不問』

要はスター（別名　天才キラー、トリム）がボクに対戦を挑んできたわけ。LIVEraryで「超えられない壁」という名言を残したり、以前から変なライバル意識を持たれているみたいなのですが、未だにどのフィールドで勝負したらいいのかわかりやせんw　ただ、なめられるのは癪なので、当日の朝、スターを迎えにいった際に、握手するとみせかけその手を振り払い、飛竜革命よろしく「やるなら力でやれよ」と伝え本番へ。

んで、結果は。。。

調子

こいて

ダウン

これは勝ちなのかな？

パーティー終了後、死体のように動かないスターを無理矢理クルマに押し込み東京へ。寝てた罰としてうすいさん家で一緒に降ろされる。深夜から記憶がなかったらしく、気付いたら東京にいたというバッドエンド。

状況が把握できず呆然とするスター
リアル浦島太郎

とりえあず顔だけでもキメてみた

後日スターから来たメール↓

『君がやったのは

トリムの一角に過ぎない
ちなみにトリムKID
シャドー ザ トリム
日露トリム

そして鉄平がいる

帰り がとう<あり お疲れで・～・す』（原文ママ）

あと４人もいるかよ。。。

■その男、変態につきの巻
※この先はアダルトコンテンツです。変態に対して耐性の無い方、無闇に引く方はご遠慮下さい。

最近はAbleton Liveを使いこなしたプレイで評価がうなぎ上りのMarcy。実は彼、一見さわやかな外見とは裏腹に、超のつくド変態なんす。秋葉原をこよなく愛し、２次元恋愛を本気で実践している猛者です。
　この日は、行きのジャスコで女物のパンティー（しかもLサイズという計画性）を購入したらしく、朝方嬉しそうにかぶりだしスーハー（これ書きながらボクがヒキました）。パーティーを通して彼が一番輝いた顔をしてやした。都内だったら逮捕だよ。

◉変態仮面
◉帽子かぶると普通に見えてきた

ボクの周りによってくるのって、こんなのばっか。。。DJってもっと華やかな世界だと思ってたんだけどな〜。最後に浦島太郎と変態仮面にはこの言葉を贈りやす。

※一部Photo by マイケル＆うすいさん