この顔力!ラストサムライ!
ワールドカップじゃありません。将棋の名人戦です。
谷川浩二が負けました。。。4-2で森内名人の防衛。
あまり理解してもらえないんで黙ってるんですが、実はボク、週間将棋を定期購読してたほど将棋好きなんです。当然、週間将棋で連載中の、笑い所がシュールな「オレ達将棋ん族」とか、緊張感皆無の将棋ミステリー「輪廻の香車」といった脱力漫画も、密かに愛読してたりするわけです。(こういう脱力漫画って単行本化されないのが悔しい)
最近は打ってないですが、最盛期は20手くらい先までスラスラ読めました(本気でやってる人からすれば全然ですが)。クラブから帰ってきて寝れない時は、NHKの将棋中継見てから寝たりしてます。盤面見てると、電子音楽とは別のSFノリを感じんすよ。実際、将棋の初手から有りうる全てのパターンは、全宇宙の原子数よりも多いと言われてますしね。
で、今回負けた谷川浩二。好きな棋士はたくさんいるけど、打ち筋のカッコよさでいけばこの人。史上2人目の中学生プロ棋士になって、かつては羽生のライバルと呼ばれた男。「光速の内、五指に入る」といわしめ、「光速の寄せ」と呼ばれる鋭い攻撃が超クール。高速じゃないですよ、”光速”ですからね!時代を反映してか、ダウナーでユニセックスな棋士が多いなか、谷川は抜刀するやいなや一直線で敵の急所を仕留めちゃう。肉を切らせて骨を絶つ美意識って、まさに最後の侍。書いてるだけで、しびれるなあ。
ここ数年は、羽生や森内のいる最強世代の影にすっかり隠れてしまっていたんだけど、最近調子をあげて、なんとか名人戦の挑戦権をもぎとり、谷川伝説第2章の幕開けか!!??なんて期待してだけに、今回の結果は残念。次回の復活に期待したいです。
のってきたので、将棋の話をもう少し。
「江戸時代から現代に至るまでの全プロ棋士を、最盛期のコンディションで集めて仮想トーナメントしたら...」なんてワールドカップよりも壮大なムフフ妄想をよくするんですが、何度やっても羽生は決勝まで残ってきます。7冠とったときの羽生の強さは、人間離れしすぎてまさにマシーン。羽生って、ぱっと見は、寝癖坊やだけど、盤に座ると勇次郎ばりのオーラ出ます。そればかりか、シンクロニシティよろしく羽生の同世代には、森内、佐藤、藤井、郷田、丸山とか天才揃い。ゆえに、今回の谷川 vs 羽生みたいに、最強世代 vs 他世代という構図は、男のロマン汁溢れまくりなわけです。そういえば、1,2年前のNHK杯決勝で、ボクと同世代の山崎5段が羽生を破った時はしびれたなあ。
話それたけど、妄想トーナメント決勝のもう一人は、戦後活躍して一時代を築いた妖怪大山康晴。コイツは心理戦にたけていて、対戦者に盤外戦しかけてペースを乱して撹乱しちゃう。技術力では羽生に劣るだろうけど、総合的な人間力で言えばこの人がNO.1。ライバルが、みんな病気になるというジンクスとか怖すぎです。絶対友達になりたくないタイプ。
あ、将棋にも流れがあるんで、DJみたいな感覚で見てても結構楽しめますよ。ベテラン棋士とかは、若手だったらアゲちゃう場面であえてじっくりハメてきたりするんで、「お!アンタも好きね」みたいな。
どこもかしこもワールドカップばかり語ってるから、ボクも語ってやりました。たまには、こういう自己満な書き込みもお許しを。だって、不評だったら、もう書きませんので。。。